最近阿蘇山大噴火さんブームが起こっています。
肘井美佳です。

先日、私がずっと集めていたコミック『モリのアサガオ』の
最終巻を購入しました。


(ひざまくら)

台本を読む息抜きに、電車内の数分間に、ちょっとした
待ち時間に、私はよく本を読みます。
コミック、小説、ノンフィクション、興味があるものなら
何でも読みます。

モリのアサガオは、一言でいうと
新人刑務官とある死刑囚の物語 です。
(表紙より)

漫画のテーマとしては、新人刑務官の直樹が
自分の仕事を通して『死刑』というものを直視していくに
あたり、死刑制度の是非を考えていく…というもので、
これからの自分の人生に全く無関係ではないと
言い切れないだけに考えたい問題であります。
私もこの漫画を通して死刑制度に付いて色々と考えを
巡らせていたのですが、それはちょっと置いといて。

今回「スイッチを押すとき」を演るにあたり、この本は
スイッチの世界観を想像する上でのヒントと言うか、
もしくは答えと言っていいほどの人物の心情や台詞が
沢山ありました。

自分の隣にいる人が明日には
死ぬかもしれないという環境。
冤罪で死刑になってしまい、その運命を悔やみ恨み
しかたなく受け入れて生きていく人。
自分の死を待つ人、生に執着する人。

スイッチを押す(自殺する)のは自分の意志。
スイッチを押す人は押す前にどういうことを思うんだろう。
死刑囚も自分の死を自覚した時は様々なことを思い、
人それぞれ違う感情をもって死んでいきます。

真沙美と重なる部分もあり、死んでいった友達に
重なることもあり、『こんな事もあっただろうなぁ』と
思うこともあり…

自分の想像力にも限界があるので、こうやって色んな所から
真沙美を演じるためのヒントを探す毎日。

『モリのアサガオ』は『スイッチを押すとき』を演るに
あたっての推薦図書と言えるかもしれません(笑)
今日さりげなく稽古場に置いといたんだけど、
誰も読まなかったな…さりげなさ過ぎたかな。
まぁ、最終巻だけ置かれてもね。

稽古が始まって、数日が過ぎた頃、演出家の岡本さんが、
韓国に亡命した北朝鮮の元工作員が書いた手記より
横田めぐみさんに付いて書かれてあるところを抜粋して
皆にコピーを配ってくれました。

自分の意志とは関係なく、無理矢理拉致されて
監禁されるということはこういうとこだ、というようなことを
想像する材料として下さったんだと思います。

私はコピーだけじゃ物足りなくて、本を借りて読破しました。
そしたらね、元工作員も自分がどういう境遇かわからずに
いわゆる『スパイ養成学校』みたいなところに入学して、
ただひたすら不条理さに耐え環境に適応していこうと
必死なわけ。
生きていくのに必死なの。
そして自分が工作員としてやって来たことは間違いだった、
恥ずべきことだと後悔しているの。
自分の命が危険にさらされても、これを書くことは自分の
使命だと彼は言っていました。

非常に勉強になったよ、スイッチに対しても、
北朝鮮の現実についても、自分自身を見つめるためにも。

話は変わって、最近読み始めたのがこれ。




『裁判狂時代』 著:阿蘇山大噴火(with スイッチを押すとき)

去年初めて裁判を観に行った時、(こちら12
偶然阿蘇山大噴火さんが隣に座られたので、
それからというもの阿蘇山さんのコラムをちょくちょく
読んでいました。

何ヶ月か読んでいなくて、最近また読み始めたら
やっぱり面白くて。
自分の初傍聴のブログを読み返したらなんかまた
傍聴したくなって。
今はそんな時間ないし、阿蘇山さんのコラムだけじゃ
もの足りず、買っちゃいました。

阿蘇山さんのコラムはとても興味深いです。(こちら★
ニュースになった事件のその後だったり、
ニュースにもならない小さな事件での、人の人生だったり。
自分がどうありたいか、どう生きたいか、
考えさせられたりします。

そう言う面でこれも、スイッチとは全く無関係ではないって話。

色んなところからインプットしていかないとね。

なんか長ったらしくなっちゃったけど、こんな事やってます。

明日も稽古だ!

そんなわけで、「また明日」。

☆おまけ☆
スイッチブログも書いています(こちら★