重いドアを開けて事務室をノックする。
返事はない。
2回ノックしたが返事はない。
覗き込むと寝ているおじさんが1名。
ソファに横になって寝ている
ZZZZZ
「すみません!」
「はい? なにか?」
「面接の約束をして頂いているいちごと申します」
「あぁ~ちょっと待ってね」
といい奥へ消えていった。
事務室から保育室は柵のみなのでよく見える
先生一人に、子どもが20人くらい
観察していると昨日の電話対応した先生が現れた
「あ~どうも」
「宜しくお願い致します」
「古いビルにいきなりメルヘンな世界で驚いたでしょう?」
「はぁ(地味だなぁって思ったけど)」
「ここは私の義弟がペンキで塗ってくれてねぇ・・・」
「そうなんですね~」
「牛の模様は元は雨漏りよ~」
そのあと世間話がしばらく続く
「履歴書です。」
「あなた認可保育園の経験ないの?」
「はい。公共施設の託児所で働いていました。」
「経験ないんだ~ここはベテランばかりよ?」
「保育士の経験は浅いですが、
子育てとファミサポの経験はあります!」
「ふ~ん」
「・・・」
「あなた転勤族なの?」
「はい」
「またいなくなっちゃうわけ?」
「こちらに来てまだ1年ですのでしばらくないと思います」
「うちは募集すると沢山応募があるわけ」
「みんなうちで働きたいって言うんだよね~」
「はい」
「今回もあなたの前に一人いたんだよね~」
「はい」
「今回採用するのは一人だけだから」
「はい」
「まだ面接していない人もいるしね~」
「はい・・・」段々イライラしてきた
「旦那は何の仕事?」
「営業です」
「なんの??」
「(言いたくないんだけど)金融業です」
「へぇ~働く必要ないんじゃない?」
「いえそんな事は・・」
「うちは週2~3回だよ」
「週2~3回を希望しています」
「時給言ったっけ?」
「いえ」
「うちは最低賃金だから」
「というと・・」
「670円! この前ちょっと時給あげたからさ!!」
「(すくな!)」
「交通費も自転車で来ても100円あげるよ」
「・・・」
「まぁまだ面接していない人がいるから
あなたどうなるかわからないから」
「わかりました」
「そのうち電話するからね」
「はい。ありがとうございました。」
なんか、話し方がとする。
働かなくていいや!と思っていて
実家に1週間ほど遊びに帰っていると
自宅に数回留守電が入っていたと旦那から連絡があった。
すぐに電話すると
「大事な事聞き忘れたからさぁ」
「どのようなことでしょうか?」
「あなた何型?」
「??」
「血液型!」
「B型ですが・・」
「Bかぁ~
」
「
」
「あなたBなの~?」
「はい」
「まぁいいや」
「あの結果は・・」
「まだ。また電話するから」
「はい」
この時点でイライラ最高潮!
B型で悪いか!
面接で血液型聞かれたの初めてだよ。