私が4歳のときの夢は『保母』だった。
初めて集団生活をしたのが
保育園でたった半年しか通えなかったけど
給食室の先生が優しかったり
砂場で遊びながら
夕日を眺めて母親が来るのを
待っていたり・・・
私の小さいときの記憶はここからだ。
その後引越しで幼稚園に通ったが
教育熱心な幼稚園で
いっつも楽器を弾いていた。
そして外で遊んだ記憶がない・・
先生の怒鳴り声
いつも楽しくない楽器をエンドレスに
弾かなければならなくて
楽しくなかった思い出しかない。
そのときから
保育園の先生
が夢だった。
中学の文集でも
将来の夢で書いていたし、
高校進学も
将来短大の保育科に進む予定で
普通科に進学した。
運命が変ったのは高校1年の3者面談。
「将来の夢は?」
「保母です」
「保育科に進みたいのか?」
「はい
」
「短大か?」
「はい
」
「今の成績だったら、推薦はやれんぞ」
「えっ
」
「英語と国語と社会が苦手だなぁ」
「はい・・」
「保育科は文系だから、推薦でも英語と国語は必修だ」
「あっ・・・」
「ピアノは弾けるのか?」
「いえ、全く・・・」
「どうするんだ?」
「入学後に頑張ろうかと思って・・」
「ピアノが弾けないと保母は難しいぞ」
「・・・」
「今は少子化で今後保母の需要がどうなるか・・」
「・・・」
「保育科にすすんだら遊ぶ暇もないし
バイトも出来ないぞ」
「・・・」
「それに比べたら理系はいいぞ」
「理系??」
「お前の成績なら、2年にあがるとき
理系希望者は試験を受けなければならないが
無試験でいいぞ!」
「でも・・・」
「大学に進むときも得意な数学で受験できるぞ」
「でも・・・」
「まぁ、無理して文系に進んで推薦をもらえないか
得意科目で無理なく推薦をもらうかは
お前次第だな」
「じゃぁ理系に進みます・・・」
という経緯で理系に進んだ私。
今思うと浅はかだった。。。