当時住んでいた地域は人口10万という小さな町で
7割が老人では? と思うくらい高齢化が進んだ町だった。
昼間散歩していても、公園に行っても子ども連れに会う事はなく
次女の友達作りもできずにいた。
祖父母の時代から孫までずっと同じ小学校に通うような地域。
たま~に転勤族がくるけど、ほとんどが大企業の勤めで
数年後には本社がある東京に戻るような人たちだった。
次女が通っていた幼稚園も9割が地元の人。
残り1割が転勤族で、皆旦那様は大企業に勤めている人ばかりだった。
地元の人は親同士が同級生が多く、とてもそのなかには入れるような
度胸もなく、転勤族同士仲良くしていたのが現状だ。
旦那の会社が不景気になりつつあるときも、大企業づとめの友人達は
とってもバブリー
奥様は優雅な生活をして、趣味に没頭し、余裕をもって子育てしていた。
皆4月の人事で本社に戻ったりする人が多いなか
『リストラで地元に帰る事になった』とは言えず、
たった一人にカミングアウトしてその地域を離れた。
そのお友達も私達の数ヵ月後に支店縮小で閉鎖し、
転勤していったのだが。。
周囲には『転勤だ』と言いつつ、心の中は不安でいっぱいの日々。
自分がこれから家計を支えていかなければならない不安。
パート先はすぐ見つかるのか?
休日や時間などの折り合いはつくのか?
子どもの学校の事、初めての保育園の事。
からかわれやすい長女はいじめにあわないだろうか?
友達はできるだろうか?
泣き虫で神経質な次女は環境がかわり、馴染めるだろうか?
旦那が無職とばれて、マンションを追い出されはしないだろうか?
近所の人にばれて、引っ越したばかりの子ども達は白い目で見られないだろうか?
生活していけるのだろうか?
貯金が底をつかないだろうか?
1月~3月はとにかく考えることがいっぱいで、卑屈になる自分がいて
ハイテンションで引越しをすすめる自分と、不安で眠れない自分と
バランスをとるのが難しかったような気がする。