人気のライトノベル作品「冴えない彼女の育てかた」。たびたび書店に積まれているのを見かけ、少し気になっていました。アニメ化もされたことを知り、6月にコミック版を見つけたのをしおに、試しにコミック版で読んでみようと思い立ちました。
原作はライトノベルの作者丸戸史明さん、作画は守姫武士さん、キャラクター原案は深崎暮人さん。
第1巻を読み終えて、これはかなり面白いと感じました!
また「彼女」と表記して、「ヒロイン」と読ませていることも遅ればせながら知りました。
オタク男子の高校2年生安芸倫也(あき ともや)が桜舞い散る坂道で地味系に見える加藤恵(かとう めぐみ)と知り合う。そこから、冴えない彼女をメインヒロインにしてギャルゲームを作ろうと志すのです。
幼馴染の同人絵師澤村・スペンサー・英梨々莉(さわむら スペンサー えりり)、先輩で人気ラノベ小説家霞ケ丘詩羽(かすみがおか うたは)たちを巻き込み、胸に描いた理想のギャルゲームを生む出すべく倫也が奮闘するラブコメディー。
僕はこの作品を読んで、ギャルゲーム(主に男子用)や乙女ゲーム(主に女子用)などの、恋愛シミュレーション型ゲームについて、制作の手順や現状、そして、この種のゲームも、シナリオ、イラスト、音楽を組み合わせた総合的コンテンツであることも理解されました。特に人間洞察が問われます。音楽も大切な要素であることを改めて思いました。
以前も書いているように僕は高校時代に目が疲れてゲームをやめ、その後アーケードゲーム以外はほとんどしていないのですが、同人ゲーム作りへの情熱は、「冴えない彼女の育て方」からかなり伝わってきました。倫也を応援している自分がいました。そしてそれ以上に応援したくなるキャラクターも(これは後日)。
正直言って、恋愛シミュレーション型ゲームは、リアルの恋愛には、マイナスが少なくないような気がしますが(リアルは実際の失敗や不本意で傷つきながらそして反省しながら、充実していくように思われるからです)、実際にゲームのプレイはまだしていないので、憶測は避けなければなりませんね~。
これを読むあなたはこういうゲームの話題に興味がないかもしれません。
しかしながら、若い世代が惹きつけられているのは、やはり力があるコンテンツなのでしょう。
いずれにしてもギャルゲーや乙ゲーは、「冴えない彼女の育てかた」のテーマ素材にもなっているように、ポップカルチャーの中の主要な源泉になっているのは認めたいと思います。
そして、個性的なキャラクターたちが同人誌ではなく、同人ゲーム作りをするというストーリー、そこにかなり僕は新鮮さを覚えたことでしたよ(^_^)
次回は主人公の倫也のオタク男子としての面白さに焦点を当てたいと思います。
作中、恵は平凡な女子高生として描かれていますよ。