2016年後半、韓流スターたちが困っています。中国政府による大規模な韓流制限令によって。
理由は韓国が高高度ミサイル防衛(THAAD)の導入を決めたことに対して中国政府が反発したことです。この防衛システムは北朝鮮のミサイルに対するものですが、中国上空を監視するものだとして中国政府が報復措置を打ち出したのです。
僕は韓国の新聞の日本語版記事をインターネットで定期的に読み続けていますが、たとえば11月21日付の中央日報「中国、『限韓令』を全面適応」によれば、
韓国の団体の中国内の演出禁止
新規韓国芸能企画会社に対する投資禁止
1万人以上を動員する韓国アイドルの公演禁止
韓国芸能人が出演するドラマの中国内での放送禁止
など、
中国当局によって9月に遡及して通達が出された模様です。
また、韓国企業・ブランド・広告も出るなど韓国を表すあらゆる要素についても放送を禁止する条項が含まれているとも報じています。
実際に韓流スターのコンサートやファンの集いが中止されたり、出演CMが差し替えられたり、特に中国に軸足を置いている韓流スターや韓国の芸能事務所は深刻な打撃を受けています。
韓国の新聞メディアには中国の一連の措置に対して、戸惑いと反発が見られます。
決して対岸の火事ではありません。
日中関係がゆれるとき似たようなことが起こると推察されます。
このような状況から日本のエンターテインメント関係者や表現活動者は何を汲み取ることができるか?
次回以降に考えを述べていきたいと思います。