スロープ | 91歳認知症母の介護日記

91歳認知症母の介護日記

91歳の認知症の母と2016年8月より同居しております。年々できることが少なくなり、話が通じなくなり、毎日イライラしたり怒ったり。介護のストレスや悩みを吐き出します。

 母が、玄関前の階段5段を登るのが大変になって来たので、ケアマネさんに言って福祉用具にスロープを借りる事にした。

 ここ1ヶ月位の母は、階段の下りはまだいいのだが昇りは全く足が上がらない。デイサービスのスタッフさんと私と2人がかりで前と後ろに付いて、いつも階段を引っ張り上げていたのだが、母はエベレストに登頂したぐらいの息切れと疲れっぷりで、毎回死にかけた人のような声を出す。

 過去2回、若い男性管理者Yさんが、帰りの車の中で寝てしまって立てない母をお姫様抱っこしてお布団まで連れてきて寝かせてくれた事もあった。いくらデブの私でも、母をお姫様抱っこするのは無理だ。

 デイのスタッフさんと2人介助の時は、まだいいのだが、病院受診など1人で母の階段の昇り降りの介助をするのは大変で、腰が砕けるかと思った。もう限界だと思い、車椅子で母を外に出そうと考えたのだが、玄関前の階段は急でスロープをかけるには距離が足りない。

 そこで、裏庭のウッドデッキに2メートルのスロープをかけて、車椅子で母を出すようにしたらデイサービスの送り出しが楽になった。

 家の中では、食卓用の椅子にキャスターが付いてるので、それを車椅子代わりに使っている。

キャスター付きの椅子をお布団の側まで持って行って、母を起こして椅子に座らせて、トイレに連れて行ったり、食卓に連れて行ったり、出かける時は、リビングで車椅子に乗り換え、ウッドデッキから庭に出て、裏から道路に出てくると言う訳だ。

 私は、こんな寝たきり婆さんみたいな人を、デイサービスに行かせていいものか?と悩み、何度もケアマネや、スタッフさんにも相談してみた。

 ケアマネさんは、デイサービスに来た方が、お母さんも色んな人と話したり歌ったりして刺激があるし、娘さんの息抜きにもなるから気にされなくていいと言われた。

 スタッフさんは、「ぶっちゃけ、もっと大変な利用者さんがいるから、まだ大丈夫!」と言って下さった。いつまで、デイサービスに行けるか分からないけど、行けるうちは行ってもらおう。

 母には、最後まで自分らしく、いつものように生活してもらいたいと思っている。

 そして何より、半分寝たきり婆さんと家に閉じ込められる恐怖が無くなり正直ホッとしている。