せん妄 その3 | 91歳認知症母の介護日記

91歳認知症母の介護日記

91歳の認知症の母と2016年8月より同居しております。年々できることが少なくなり、話が通じなくなり、毎日イライラしたり怒ったり。介護のストレスや悩みを吐き出します。

 9時にショートステイの方が迎えにくる。

私は、天ぷらを皿に載せろと言う母を、無理矢理玄関に連れてきて、靴を履かせて、靴履き用のベンチに座らせた。するとまた玄関のたたきに天ぷらが落ちてたみたいで、一生懸命拾おうとしている。しまいには、はいつくばって拾い始めた。

もういいや。ほっとこう。

 ショートのお迎えの方が来られて、母の姿を見てビックリされたので、「天ぷらを拾ってるみたいです。」と言った。「転倒じゃなくて良かったです。」とおっしゃった。

「まだ天ぷらが〜」と言いながら母は、車椅子に載せられて送迎車へ。ショートのスタッフさんに「昨日の夜から、せん妄が出て一晩中起きてたから、たぶんすぐ寝ると思います。」と言った。

母はショートに行った。「やったー!」と思ったが内心少し不安だった。あの興奮状態で寝るのだろうかと。

 不安は的中した。昼頃、ショートから電話があり、母がずっと不穏で車椅子から立ち上がり、ベッド上でもグルグル回転したり、ベッド柵に足を突っ込み、落ち着かないし危険なので、病院受診した方がいいとの事だった。いつもの母なら、トイレと食事以外は、ほぼほぼベッドで寝ているからあまり手がかからない利用者だと思う。

 私は、2時から予約していた美容院をキャンセルして、脳神経外科に母を連れて行った。ショートのスタッフさんが車を出してくれて、私が母の付き添いで、病院に向かった。

母は、車中ずっと暴言を吐き、立ちあがろうとするが、シートベルトをしていて立てないので、シートベルトを外そうと必死に引っ張っている。

この様子じゃ、ショートでも相当暴れて迷惑かけたに違いない。スタッフさんには、本当に申し訳ない事をした。

 せっかく楽しみにしていたショートが中止になったのは、正直ガッカリだったが、母の混乱の様子を見たら、やっぱりプロでも手に負えなかったんだろうと納得する。一方で今後ショートの預かりを拒否されたらどうしようかと不安になった。


 施設は人手不足なので、1人の利用者にずっと構っていられない。車椅子から降りない、おとなしくて動かない利用者さんじゃないと、多人数の利用者を一度に預かるのは難しいのだろう。

 分かってはいるけど、こんな状態の母を家でみるのも正直大変だと思った。