緑内障の定期検診 | 91歳認知症母の介護日記

91歳認知症母の介護日記

91歳の認知症の母と2016年8月より同居しております。年々できることが少なくなり、話が通じなくなり、毎日イライラしたり怒ったり。介護のストレスや悩みを吐き出します。

 先日は、母の眼科受診の日だった。母は、緑内障なので、4ヶ月に1度、眼科受診して目薬をもらいに行く。検査の予約は9時半なのだが、8時になっても起きない。ヤバイ!予約の時間に間に合わないかも?

私、「お母さん、今日は目医者さんに行く日だから起きて〜!9時半に予約してるから、もう起きないと間に合わないよ。」と言っても、

母、「そんなとこ、行かんでもよか。」と言って起きようとしない。

私、「目薬がなくなるけん、もらいに行かんといかん。」

母、「あんたが、代わりにもらって来て!」

私、「検査せんと目薬もらえんよ。」

と言っても、母シカト。


 8時半になったので、母を無理矢理起こして、無理矢理着替えさせて、ごはんを食べさせて、車に乗せて眼科に連れて行く。

なんとかギリギリ間に合った。車椅子に母を乗せて病院へ。母は、眠いのに無理矢理起こされて機嫌が悪い。でも待合室に着くや否や寝ている。


   5分くらいして呼ばれ、検査技師の若いお兄さんに車椅子ごと連れていかれる。私は、待合室で待っていた。

「〇〇さん、アゴをここに載せてください。」

と、お兄さんが大きな声で言っているのが聞こえる。

が、母は、検査の機械にアゴを載せることを拒んでいるみたいだ。拒んでいると言うよりアゴを載せて下さいと言われている意味が理解できないんだと思う。 お兄さん、あきらめて、

「じゃあ視力検査しましょう。丸い輪っかの、どっちが開いてるか教えてくださいね。」

と言っているが、母は無言。

お兄さん、しばらく苦戦していたが、あきらめたみたいで、私が検査室に呼ばれた。

お兄さん、「ちょっと頑張ってみたのですが、検査できなくて…申し訳ありません。」

お兄さんは、大きなCの字のカードを母の目の前に持ってきて、

「〇〇さん、輪っかのどっちが開いてるかわかりますか?」と聞かれるが、

母は、「分から〜ん」と言った。

見えてても、お兄さんの言ってることが理解できないのだろう。

あら〜残念。4ヶ月前は、眼圧の検査も、視野検査も、視力検査も何とか出来てたのにね。

私は、「大丈夫です。もうボケが進んできてるので仕方ないです。お手数おかけしました。」

と言って、母と一緒に、問診の順番を待つ。


   しばらくして名前を呼ばれる。私と同世代に見える優しい女医さん。母を、車椅子で近くまで連れて行き、立たせて数歩歩かせて診察室の椅子に座らせる。ヨロヨロなので背もたれやヒジかけなしの丸椅子に座らせるのも一苦労だ。

先生が、「アゴをここに載せて下さい。」とおっしゃるが、母は、動かない。何度、先生が優しく「ここを手で持って、ここにアゴを載せて下さい。分かる?」とおっしゃっても微動だにしない。

仕方ないので、私と看護師さんと2人がかりで、頭とか肩とかを前に押して検査の機械にアゴを載せた。眼圧の検査だけは何とか出来た。

女医さん、「〇〇さん、思い出した?この前来た時は、上手に検査できてたのにね。目薬も副作用があるから、眼圧の検査だけはした方がいいからね。眼圧は前回とほとんど変わらなかったので、また目薬出しときますね。次、また4ヶ月後に来て下さい。」とおっしゃった。


 「立って!」とか、「入れ歯を出して!」とか言っても、「分からん」と言われるのに、「アゴをここに載せて下さい。」とか、「Cの字のどっちが開いてますか?」とか、難しいこと聞かれても分かるわけないやんね。お母さん。


 受付のお姉さんに、「次4ヶ月後になりますが予約どうされますか?」って聞かれた。

 母は、4ヶ月後、まだ歩けるかな?寝たきりになってないかな?寝たきりだったら、もう病院に連れて行けないよね。もしかして、もうこの世にいなかったりして…。年寄りは急激に悪くなってあっという間に亡くなったりするから先のことは分からない。

 私は、次の定期検診にも行けることを期待して予約を入れた。

「3月16日で予約お願いします。」