マス(罫線)入りの紙を見つけました❗
こんな紙を見ると楷書が書きたくなるのが
「書道家あるある」です(笑)

ってことで、

第68臨『九成宮醴泉銘』5回目、
第69臨『孔子廟堂碑』2回目、
第70臨『雁塔聖教序』4回目

の臨書です❗

東京書籍 『書道I』より

それぞれの作者、
欧陽詢」、「虞世南」、「褚遂良」は
書道の黄金時代、初唐の三大家として歴史に名を残しています。

習字から書道への発展として、
この3つの楷書の古典の書風を捉えて、
書き分けることから始めるのが
1つの王道パターンかもしれません。


欧陽詢『九成宮醴泉銘』は、

鋭くシャープな線質、縦画がお互い反り会う引き締まった字形「背勢」からなる姿や、全く隙のない雰囲気から「楷法の極則」といれています。

この怖いぐらいの美しさは、迂闊に間合い入ろうものなら、スパッと斬られてしまいそうです……😱
今回も見事に返り討ちに合いました。。。


〈九成宮醴泉銘〉

虞世南『孔子廟堂碑』は、

伸びやかであり、包み込むような縦画「向勢」で書かれ、非常に穏やかな書風の楷書です。

また、一見何の変哲もない穏やかな字に見えながら、内に剛柔が込められた、「内剛外柔」とも評されています。

「背勢」「向勢」「鋭さ」「穏やか」、
このような特徴は分かりやすいですが、内に込められた強さ「内剛外柔」は目に見えないので悩まされます。。。



〈孔子廟堂碑〉

この「内剛外柔」、

・虞世南の人物
・時代背景
・「立派な人ほど才能を目立たさせない」みたいな儒教的知識
・太宗皇帝との関係性
・故事の知識と文才
・王羲之から智永さらに虞世南という伝統の継承……。

そのなものを知って、ようやく感じる事ができるものなのかもしれません。

しかもそれは、絶対に真似できないもの❗
それは虞世南の生きた証だから❗❗

「こんなもの書くの不可能や❗❗」
っていうのが、臨書の境地かもしれません。


なんだかよくわからない話になってきました……😅💧


〈雁塔聖教序〉

共に太宗皇帝から重宝され、
書風が異なる点や、1才差で同世代であることからも虞世南欧陽詢はよく比較されます。

二人の仲はどうだったのでしょうか❓❓



「やあ、伯施(虞世南の字)殿、久しいな」

「これはこれは、信本(欧陽詢の字)殿、ご無沙汰しております」

「実はこのところ、書に北碑の書風を採り入れようと思っているのだよ」

「ほほう、信本殿、更なる境地へ向かわれるか。ならば私は、王先生の伝統を守り抜くことでそこを目指しましょう」

「願わくば、伯施殿と私の書風が千年先の学書者の一助とならんことを」



なんて妄想しながら書くのも面白いですね(笑)



以上、

「初唐の三大家の代表作を
一気に書いてみよう❗」

という

自己満足の塊
(「中臣鎌足」の発音で(笑))

の記事でした❗❗