第4臨 張遷碑第4臨目は、見ると楽しい、書くと苦しい、後漢の隷書の名品、「張遷碑」。このような、「拙」「朴」「古」などを連想させる味わいもまた、書の魅力の一つです。もはや、巧く書こうとしたら負け。おおらかに、逎く。「書の学び方は、まず巧くなることを求めなさい。そのあと、拙さのおもしろさを取り入れなさい。」というような意味合いの言を残した先人もいますが、「拙なる美」を学ぶにはとてもよい古典だと思います。反省点……巧く書こうとし過ぎて軽くなりすぎ。重く、かつ穏やかに。