臓器提供意思表示のところに

親族優先と書ける事を知った時に

子供らに書いて欲しいと頼んだ事がありました。

その時はまだ皆んな独身でお父さんの為に!とお願いしたら

皆んな、分かったとか言ってましたけど…。


今、移植が本当に現実になってきて

色々と知識がちょっと増えて

「え、待って…お父さんと子供達の血液型がそもそも違うじゃん!」

って事に気付きました。


これって親子でも無理ですよね?


そんな話を息子にしたら

「いや、そんな事になるってのは僕が死ぬって事だから、そんな不吉な事を言わないで」

と言われましたけど

そういう事ではないのだよ、息子よ。


人はいつか死を迎えるのですよ、それがいつなのかわからない。

もし、君達に何か起きた時にはお父さんに…と思っていたけど、それも無理だと分かったと言ってるだけ。

子供の死を望む親などいません。


それにもう君は私の息子でもあるけど、夫でもあり父親です。

あの時とは状況が違います。

お母さんだけの気持ちだけでは、何も決められないのですよ。


移植を待つ者は誰かの死を望むわけではない。

命が尽きてしまった方やその家族から提供されるのを待つだけなのです…息子よ。