コンサートは母にとっては苦い思い出になってしまいましたが
楽しみがあまりなく、寝るばかりで活動的なことをしていない生活の中で
一つの転機になるのではと密かに期待をしていました。
しかし、コンサートの後も座っていられる時間は10分ほど、
コンサートの時は45分も座っていられたのに。
食事量は秋になって少し増してきたものの劇的な変化はなく
元の生活と変わらない日々が続きました。
そんんなときです。退院して以来、週2回の点滴とリハビリを1年間続けていましたが
そのリハビリをもう病院では続けられないので、介護保険の方でやるようにと
病院から突然言われたのです。
先生によると、病院でのリハビリは医療保険で
脳梗塞などの病気でリハビリが必要な場合に期間を決めてやるもので、
母のような場合には、大きな病気もなく
なんらかの病名を付けてリハビリをなんとか続けてきたけれど、
もう限界で続けられないということでした。
理学療法士の先生は若くてかわいい女性で、
母はその先生と週2回リハビリをしながら
氷川きよしの話や世間話をするのを楽しみにしていました。
それが、別の施設か病院に行ってまた同じようにできるのか、
もうリハビリには行きたくないといいの出すのではないかと不安でした。
さらに1年続けてきた点滴でしたが、そのころには点滴がたびたび漏れ
血管に刺すのもなかなか入らなくて何度も刺し直さないといけないようになっていました。
「母はもう点滴はやりたくない」と言いました。
脱水や栄養不足の心配もありましたが、冬になればまた
食欲が増して食べれるようになるから大丈夫と思い、
点滴もこの機にやめることにしたのです。
そして、新しくリハビリをしてもらうところは
ケアマネさんに相談して見つけてもらうことにしたのです。
ぼくは運動大好きなんだけどなあ。