食育の絵本
先日東京で行われた絵本専門士の交流会で紹介されたのは、

「いのちのたべもの」
中川ひろたか 文   加藤休ミ 絵
おむすび舎


〈あらすじ〉
お母さんと男の子がスーパーに買い物。
お母さんが郵便局に行っている間に
男の子はメモに書かれていた寄せ鍋の食材を
かごに入れておくことになった。
先ずは、野菜売り場で春菊、人参、ネギ、しめじ、えのき
そして、魚売り場ではまぐり、エビ
お肉売り場では、お肉のいろいろな種類を見ながら鳥のもも肉を。
がんもどきってなあに?
お菓子も買ってもらい、家に帰るまでに
海の食べ物と陸の食べ物があることを考える。
いのちをいただくことで人は生きていて自分のからだをつくっているということも。
寄せ鍋の材料で 私たちが住む地球は、いのちの星だということに気づかされる。
そして、
「いのち いただきます。」と いつも感謝することをお父さんが話す。

最近、食育がよく言われていますが、
魚が切り身で泳いでる?
お肉は切って売られているから動物だとは思わない・・・
人間の身体は、食べたものからできているんです。
食べ物はすべていのちあるものからできている
ということをわすれてはいけませんね。
ご飯の前の挨拶、「いただきます。」とは
「いのち いただきます」ということなんだと伝えます。
生きることは食べること。
食べることはいただくこと。
いのちをいただくこと。
小学生低学年ならしっかりと 内容が心に残りそうです。
中川ひろたかさんの思いも伝わってきますね。
さらに絵も素敵。
クレヨンとクレパスで描かれる加藤休ミさん、
その力のある絵は食材もはっきりと描かれて
どれもとても美味しそうです。
この冬は寄せ鍋が食べたくなること間違いなし。

その時には鍋を地球と考えて、
海の食べ物と陸の食べ物に分けて考えてみたいなあ。
ちなみに大きな人参に書かれた題字は 中川ひろたかさんの字です。

「いのちのたべもの」
中川ひろたか作
加藤休ミ 絵
おむすび舎
2017年4月
32ページ
25cm×21cm
本体価格1400円
読んであげるなら、5歳から
一人で読むなら 7歳から