タイトルに惹かれて図書館で借りました。
だって、秀逸でしょ?
で、抜粋
母は「理想の子」に近づけない自分の子を「駄目な子」として否認して絶えず叱咤する。
そして理想の子とは、手がかからない子である。
そのために、小さい頃から子どもにルールや規範を学習させて、育児に関わる負担を少なくしようとする。
タイトル同書p41〜42
何でかっていうと、親に精神的なキャパがないから。単にそれだけ。
その原因は、親が向き合わなくてはいけないはずのことから眼を逸らし続けているから。
出口が見えない。
「私たちは傷つけられることなく、両親から尊重され真剣に相手されて成長したとしたら、一体世界がどんなふうになるだろうかということが、分かっていないのです。少なくとも私の知るかぎり、子どもの時、両親からそのような敬意を持って遇された人が成長した後、他人を殺したいという欲求を抱いた例がありません」
アリス・ミラー著、山下公子訳『魂の殺人』新曜社
タイトル同書p42