山部赤人と高橋虫麻呂が富士山を詠んだ長歌に旋律をつけて、
女声合唱にしました。
もともとは昨年静岡県が募集した富士山長歌
作曲コンクールに応募した作品 ↓
をベースにしていますが、若干手を加えて合唱編曲しました。
もともと、富士山長歌作曲コンクールは(旋律+ピアノ伴奏)という指定でしたが、
自分の中には、合唱曲というイメージがありました。大賞を取ったら地元の合唱団の定期演奏会なんかで演奏してもらえたらいいな、と勝手に思っていましたので、自分で合唱編曲して音にしてみました。富士山と言えば、大地讃頌のように混声四部合唱の方が良いだろう、という気もしますが、地元の合唱団はほぼ女声だったのと、Nコンなんかでも女声合唱のイメージがあったので、女声合唱とし、その代わり、ピアノの左手に富士山のテーマとも言うべき力強い旋律を新たに加えました。
・楽曲名:富士山賛歌 ~山部赤人と高橋虫麻呂の長歌による~
・編成:女声3部合唱(ソプラノ、メゾソプラノ、アルト、ピアノ伴奏)
・作詞者:山部赤人、高橋虫麻呂
・作曲者:みかんと金柑
・ト長調
・演奏:Sibelius with NotePerformer
楽譜はこちら:
https://store.piascore.com/scores/245130
練習用カラオケ動画もあります!
ソプラノ: https://youtu.be/kG1uirRBl3M
メゾソプラノ: https://youtu.be/slYXSDYQ2lI
アルト: https://youtu.be/A1fQEL-ksAU
ピアノ伴奏: https://youtu.be/-9FK2sM9_gk
【歌詞】
(山部赤人「富士山を望む歌」)
天地の別れし時ゆ
神さびて
高く貴き駿河なる富士の高嶺を
天の原降り放け見れば
渡る日の影も隠らひ
照る月の光も見えず
白雲もい行きはばかり
時じくそ雪は降りける
語り継ぎ言い継ぎ行かむ
富士の高嶺は
田子の浦ゆ
うち出でて見れば
真白にそ
富士の高嶺に
雪は降りける
(高橋虫麻呂「富士の山を詠む歌」)
なまよみの甲斐(かひ)の国
うち寄する駿河(するが)の国と
こちごちの国のみ中ゆ
出で立てる
富士の高嶺は
雨雲(あまくも)も
い行きはばかり
飛ぶ鳥も飛びも上らず
燃ゆる火を雪もち消ち
降る雪を火もち消ちつつ
言ひも得ず
名付けも知らず
くすしくも
います神かも
せの海と名付けてあるも
その山のつつめる海ぞ
富士川と人の渡るも
その山の水のたぎちぞ
日の本の大和の国の鎮めとも
います神かも
宝ともなれる山かも
駿河なる富士の高嶺は見れど飽かぬかも