今回は再び、Mさんの体験と今後の心配について書きます。
Mさんのパートナーさんはギャンブル依存症です。今は自助グループに通いスリップ(再びギャンブルに手を出す事)もしていないようですが、心配事があると言います。それはIRです。
パートナーがギャンブル依存が酷かった時は、公共料金も滞納したり、パートナーさんか払うと言っていた、マンションの管理費や固定資産税もずっと滞納して、税金のほうは延滞金がかなりの額になっていました。
弁護士に相談したくない、とはじめは言っていたパートナーさんですが、最初は数百万円あったはずの貯蓄を全て使い、750万円も借金がありました。
それで、ついに本人も弁護士さんに相談する気になった時は、借金は1200万円くらいになっていたそうです。
弁護士さんに手続きをお願いしていても、ギャンブルはやめられず、スマートフォンは買ったらすぐに売ってしまい、通勤定期券は払い戻しされてしまうので、度々、私鉄とJRの駅に行き回数券を買わなければなりませんでした。
スマートフォンは3台ほど買ったあとは、中古のガラケーを買いました。
お金は1000円札を渡すとギャンブルに行ってしまうため、いつも小銭を用意して990円ずつ渡したり、お金や通帳・カードなどは袋に入れて首から下げ、洋服の中に入れていました。
その頃、ガンで入院して抗がん剤治療をしている時も、病院を外出してギャンブルに行ってしまいました。
ようやく、ギャンブルがやめられて、自助グループにも毎週通うようになり、家計は全てMさんが掌握し、やっと借金を返済できました。
今でも毎週必ず自助グループへ行っているそうです。
そんなMさんが今1番心配しているのが、IRです。まさか、大阪のカジノまでは行かないでしょうが、オンラインカジノができるようで、1日24時間どこにいてもギャンブルができるんです。
大阪のカジノでは射幸性の高い機械ばかりが入るようですね。オンラインカジノも同様でしょう。また、それに手を出したら、と不安でたまらないそうです。
ギャンブルにハマっている時の生活は自民党政権じゃないけれど、悪夢のようでした。
会話もほとんど出来ず、何を言っても「じゃあ、3万円くれ」と言う返事しか返ってこなかったと言います。
そして、ギャンブルで負けた理由はMさんがお金をケチって出さなかったせいだ、と言っていました。
なぜ、離婚しなかったか、と言うと精神障害で働けないため、ひとりで暮らす自信がなかったからです。ひとり暮らしの経験が一度もないMさんは、とりあえず、パートナーさんといたほうが便利、という理由で離婚は全く考えなかったそうです。
もし、今後、スリップしてしまっても、離婚は難しいかもしれません。