11月26日日曜日。

以前、ブロ友山友のかめのこさんが紹介されていて
ずーっと訪ねてみたかった松山市の湧ヶ淵に、
紅葉を見に行ってきました。

場所は奥道後の奥道後温泉、
壱湯の森(旧ホテル奥道後)の敷地の一角にあり、
石手川上流部の渓谷沿いに遊歩道が続きます。




ホテル奥道後の最盛期に造られた赤い欄干の橋は、

当時のまま。





私有地ということもあり、

何となく敷居が高かったのですが、

通行止めや立入禁止の措置がされていない場所に限り、

渓谷への出入りは自由のようです。





橋の左側には水路と、渓谷沿いは背の高い竹林。











渓谷の上には

今では閉鎖されていると思われる吊り橋が。





右下に降りて行くと湧ヶ淵へ。


宿野方面へは300m先で通行止めとなりますが、

まだまだ遊歩道か伸びているため探検を続けます。





どんぐりごろごろの苔の道。





ぐるぐるの木。





ゴーゴーと大きな水音を立てて滑り落ちる淵も。





対岸に見える洞窟のようなトンネルは

後でゆっくり探検に行ってみましょ。





遊歩道はここで終わり。


引き返して湧ヶ淵への分岐に戻ります。





湧ヶ淵への遊歩道に向かうとすぐに、

錦晴殿跡地がありました。


錦晴殿は消失前の金閣寺を忠実に再現し、

純金15kgを使い1億7千万円(当時)の工費をかけて造られましたが、

平成13年の大雨で土砂崩れが起き、

建物は崩落してしまったそうです。





さらに奥へと進んで行くと、

対岸に大きな滝が見えて来ました。





やがて景色が開け、

長い年月をかけて削り取られた花崗岩の断崖と、

甌穴へと流れ込む川の流れが目の前に広がります。


奥には赤い太鼓橋も。





湧ヶ淵には、はるか昔、

夜な夜な美女に化けて人々を淵に誘い込む大蛇が棲んでいたという

大蛇伝説が残されています。








増水のため、だいぶ荒れた太鼓橋。





その先にも大きな甌穴群が。





一見行き止まりに見える遊歩道を進んでみると。





先ほど対岸から見えた、

洞窟のような素掘りのトンネルが現れました。


どうやらここへ石手川の水を引き込み、

水路にしているようです。





真っ暗なトンネルの中を、

携帯の灯りを頼りに恐る恐る進んで行きます。





すると、大きな滝口へ。


その名も不動瀧。





行き場を無くした水路の水は、

滝となって勢いよく滑り落ちて行きます。





遊歩道はまだ奥へと続いていますが、

橋脚が錆びていて今にも崩れ落ちてしまいそうなので

冒険はここでストップ。


再び素掘りのトンネルを通って帰ります。





あの岩盤を掘り切って滝を落とすなんて、

当時のホテル奥道後が贅を尽くして造り上げた渓谷美には

ただただびっくり。





渓谷入口に戻り対岸の山を見上げると、

奥道後ロープウェイの跡地が。


人の手を入れられた湧ヶ淵渓谷は

時代とともに忘れ去られ、

ゆっくりと元の自然の姿に戻ろうとしていました。