4月、統一協会(統一教会)は全信者に対し、新たな命令を発した。
全ての祝福家庭に対し、来年(2012年)末日までに先祖210代までの先祖解怨・先祖祝福を終えろとの指令だ。
【世界公文 2011年4月】◆1代10万円
国家メシヤ・総班長各位
以下の内容の世界公文がきております。
第52回[真の父母の日]の後に、真の御父母様はおっしゃいました。
「世界中のすべての祝福家庭は、2013年1月13日までに先祖の解怨と祝福を終えなければなりません。」
従って、210代までの解怨と祝福は2012年12月31日までです。
4月11日アメリカに出発する前にこのことを再強調されました。
御父母様の指示に従って、亨進様、大母様は心からの献身をささげ、そしてworkshopsをもっています。
世界中のすべての祝福家庭が、先祖210代までの解怨と祝福を完成することによって、天運の只中にあり絶対善霊の協助の中にあります。
ですからそのことを皆様にお知らせします。
下記にお知らせしてあることを、すべてのメンバーに知らせ、励ますことによって、 期間内にできるようになるでしょう。
1. 真の御父母様の特別指示
1) 内容:2013年1月13日までに、世界のすべての祝福家庭は先祖210代までの解怨と祝福を完了しなければなりません。
2) 先祖解怨と祝福:父方・父の母方、母方・母の母方の1-210代
2. 場所:清平修練苑
3. 参加資格者:すべて祝福家庭と統一教会のメンバー
4.解怨と祝福の締切:2012年12月31日
1999年2月から始まった『直系先祖7代解怨式』には1代につき10万円、7代で70万円掛かる。夫側の父方(直系)と母方、妻側の父方・母方と、4血統全ての先祖解怨式が必要とされ合計280万円にもなる。以降8代から120代は1代7万円で7代ごとに49万円、4血統で196万円となる。(8代~120代までの費用については1代につき3000円との話もある。それでも渡航費用や修練・研修費用、献金と210代まで続けばかなりの額になる)
更に、先祖解怨式が終わった先祖は絶対善霊となり清平に戻り霊界祝福(結婚式)を受けるのだが、この先祖祝福式にも140万円もの祝福献金を支払わねばならない。
121代からの先祖解怨式に掛かる費用は不明だが210代までとなると莫大な負担を信者に強いることになる。
これは2008年11月、信者に配布されていたチラシだ。
このように、統一協会は信者に対し韓国・清平での『先祖解怨式・先祖祝福式』へ参加するよう促してきた。 ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ ◆延長された期限
従来『先祖解怨式』と『先祖祝福式』は2010年3月までとされていたが、今回の指令では2012年12月31日までに終えるよう告げている。
人類の歴史を6000年としている統一協会だが、この210代もの先祖解怨を遡るとその6000年を超えてしまいそうな勢いである。
◆2013年1月13日、天一国完成?
世界公文に出てくる『2013年1月13日』については、釜山長老神学大の卓志一教授編集の【現代宗教】2010年3月号に検証がなされている。
詳しくは、北風と太陽 、2010年5月6日記事 【91歳文鮮明師の危うさ“2013年1月13日”韓国「現代宗教」3月号を読んで】 を参照されたい。
記者が街頭で接する統一協会勧誘員も「あなたも2013年1月13日になれば判りますよ」等の言葉を発する。
元信者の一人は2013年1月13日について「2013年1月は摂理完遂だと云う事だけ聞いています」と前置きした上で「何の摂理が判りませんが『最後の目標で、達成すれば完遂する時だ』と、今までも何度もチラつかせてきたあのアホくさい代物だと思っています」と記者に語った。
前出のチラシにも『2013年1月13日』について以下の記載がある。
【The清平 2008年12月号】『人生、棒に振らないように』するためにはカルト団体からの速やかな離脱が必要だと感じるのは記者だけではないだろう。
2013年まで御父母様が何をなされようとしているのかが、本当に良~くわかりますよ!皆様、人生、棒に振らないように。聞いた方が良いですよ。
◆没落の統一グループ
朝鮮日報日本語版2011年5月3日紙面に『没落する統一グループ、財界70位以下に後退』 との記事が掲載された。
【朝鮮日報日本語版 2011年05月03日】
没落する統一グループ、財界70位以下に後退
世界基督教統一神霊協会(統一教会)系の統一グループは、1980年代から90年代にかけ、防衛産業、機械、自動車部品、化学などの業種に進出し、財界30位圏内に浮上したこともあった。
しかし、1998年の通貨危機の際、統一重工業(自動車部品・機械)、韓国チタニウム、イルソン綜合建設、一信石材という主力企業4社が相次いで不渡りを出し、グループ経営は下り坂に向かった。統一重工業、韓国チタニウムなどは法定管理(会社更生手続き)を経て、2003年に売却された。
統一グループの経営規模拡大がストップしたことは、数字からも分かる。金融監督院と統一グループによると、2010年時点で統一グループ系列14社の総資産は1兆8600億ウォン(約1410億円)、売上高は5400億ウォン(約410億円)で、財界では70-80位圏だ。
05年には系列企業32社で総資産が1兆3000億ウォン(約990億円)、売上高6200億ウォン(約470億円)だったことから、2000年代に入ってからは成長が止まったことが読み取れる。
しかし、営業利益は2005年の320億ウォン(約24億円)の赤字から昨年は46億ウォン(約3億5000万円)の黒字に転換した。グループ関係者は「赤字企業など不採算企業を売却、清算することで系列企業を減らした」と説明した。現在、統一グループの主力企業は、竜平リゾートなどリゾート会社だ。竜平リゾートの昨年の業績は売上高1152億ウォン(約88億円)、営業利益21億ウォン(約1億6000万円)だった。
別の系列会社、イルサン海洋産業は全羅南道麗水市にホテル、ゴルフ場などの海洋リゾートを建設している。
このほか、ソンウォン建設、一和、統一スポーツ(プロサッカーの城南一和を経営)、ピョンイル企画(放送映像制作)、世界日報(新聞)などがある。
統一グループの大株主は、世界基督教統一神霊教会維持財団だ。文鮮明(ムン・ソンミョン)総裁の四男、文国進(ムン・グクチン)氏が2005年から財団理事長を努めている。文理事長はグループで一般の大企業の会長に当たる役割を果たしている。社員の約30%が統一教会信者で構成されている。
今後の統一グループの経営見通しについては見方が分かれる。同グループ関係者は「リストラを進めた結果、1-2社を除けば、系列企業が黒字に転換するなど基盤を固めている」と説明した。
しかし、財界関係者は「リゾート事業で大きな収益を上げるのは難しい。新たに合併・買収を進めなければ、グループの成長は困難だ」との見方を示した。
扈景業(ホ・ギョンオプ)記者
日本人信者に過酷な献金ノルマを課す韓国統一教(トンイルキョ―)、その背景には没落傾向にある統一グループの影響があるようだ。