それはそれは5月のこと。

 

鼻歌混じりで家に帰ってきた私。

鼻歌なのは、18時に仕事が終わったからラブ

 

毎日21時過ぎまで働いている私は、やっぱり嬉しいのですラブラブ

 

家は電気がついているので、LIONは帰宅してる。

 

 

ただいまーー

 

と元気よく、玄関を開けたら

 

何も反応がない。

 

 

????

 

 

ソファの端に座り、目の前には掃除用の黒バケツ。

 

家はナイジェリアから持ってきた薬用石鹸みたいなボトルの強烈な匂いが充満してる。DETTOLとかいうやつ。

 

これうっすら匂いがするくらいだと、あれ?ヒノキっぽいいい感じかも?と錯覚するのだが、うっすらとは次元違いの強烈な強い臭いなのです。

 

とはいえ、私はドライフィッシュたちやエグシよりはずっといいと思っています。

 

今調べてみたら消毒液だそうです。UK製みたいですね。

 

 

それを使ってた様子。

 

 

バケツの中にはくまモンのタオル。

 

横道それましたが、

 

 

ソファの端に座ってて

黒いバケツに手を突っ込んでて

くまモンのタオルをバケツに入れて何やら拭いて

 

 

 

ん?

 

んん?

 

 

 

血が出とるわガーンガーンガーン

 

指を怪我して血が相当出てる。

 

その血をくまモンタオルで拭ってるガーン

 

 

 

 

 

何より、何より!!!

 

黒バケツは掃除用びっくりマーク

決して綺麗なバケツではないのにそこに怪我した指を入れてる滝汗

 

破傷風にでもなったらどうすんの滝汗

 

 

「どうしたの!!!」

「テ ジコシタ汗汗

「どうやって ジコシタ の?」

「シゴトデ」

 

 

とにかく手当てをしないとびっくり

家にあるものじゃ全然足りないので、ドラッグストアへ急ぐ。

 

 

15分ほどで戻り、早速LIONを洗面台まで連れて、まずは洗浄。

バケツの水よりも、なによりも流水。

明るいところでよく見ると、指を何かで挟んで潰したような感じ。

重いものの下敷きか何か?と思い、切れた部分を縫ってもらえるし、とにかく出血も多いので、病院に行くか?というと、

「フツーノコトカラ〜」という。

 

病院には行かず、自分で治すという。

 

「普通じゃねーわ」

と思わず突っ込む。

 

 

指を綺麗に洗って、しっかり消毒。

あのDETTOLじゃなくて普通にマキロン、で消毒。

 

そのあと絆創膏を貼ろうとしてるけど、接着面が傷口に当たるからダメ!と

 

買ってきたガーゼを傷口に当て、包帯で固定した。

 

大げさにはなってしまったが、まだ出血も多いし、包帯でぐるぐる巻きにしてあれば、うっかり怪我の場所に何かがぶつかっても痛みは軽減できると思ったから。

 

よし完了ウインク

 

 

 

 

一旦綺麗に傷口を覆えたので、なぜ怪我をしたかこれでゆっくり聞ける。

 

 

 

「何で指を怪我しちゃったの?」

 

 

 

「シゴトデ」

 

 

 

「仕事はわかってるわ!何をしてての怪我?」

 

 

 

「シゴト」

 

 

 

・・・言いたくないんだな。

 

 

そして諦めた。

 

多分コンテナに荷物を積む時に荷物で挟んだか?車両の取り外しの時なのか?とにかく潰れた感じで色も紫に変わってて、ひどいものでした。

心配しても、教えてくれないからもう諦めるしかないのです。

 

 

 

それから毎日お風呂上がりと朝に手当てをするようになりました。

 

 

1週間ほど経って、血も治まり、傷口もようやく塞がりかけた頃、

 

「アリガト。ベイビーナース イタカラ〜 ジコ ヨクナッタ!」

と笑顔で言っておりました。

 

 

それからもしばらくはお手当してましたが、ようやく絆創膏レベルになるのに2週間かかりました。

 

 

 

 

 

その話を妹とした時。

 

「そもそもLIONってさ、指怪我してバケツに入れるのも衛生面やばいけど、血を止めなくちゃでしょ?血が出てるなら心臓より高くして止血とかって知らないのかな?」

 

 

不思議そうに妹が話す。

 

 

「LIONがね、言ってたんだけど。まずは怪我した場所の悪い血が体内に入ってはいけないから、悪い血を搾り出していたんだって。衛生面のことは考えてないけどね、あのバケツでとりあえず悪い血を搾り出したんだから。」

 

 

「ハブとかの毒じゃないのに〜」

 

 

 

そこで二人でハッと気がつく。

 

 

 

毒蛇のコブラや蠍などが多いから、怪我の対処の基本が毒を出す感じなのかもねって。

国が違うからかなぁ?

 

 

ちょっとしたカルチャーショックでした。

 

 

現在、彼の指はきれいに完治して、元通りになりました。

そしてこの怪我の原因は2か月後に知ることになるのでした。