ひさびさにまた、細野守監督の『バケモノの子』を観ました。
この映画がホントに好きで、何回も観てるんだけど
観るたびいっつも下っ腹にギューって力が入って、感情移入するあまり、熱い塊みたいなものが身体んなかを巡り出す。
熊徹の、めっちゃ雑だし不器用極まりないけど、こうと決めた自分を微塵も疑う事なく真っ直ぐに貫き通す、熱の塊みたいなとことか
九太の、心に闇を持つ人間に対して自分も同じだと感じ、それでも道を踏み外さずに済んだのは、周りのひとたちの愛情のお蔭だと感じて、相手の闇を自分の闇として対峙するその心の誠実さとか
九太と熊徹が、互いに罵り合いながらも相手の足りない部分を育て合い、すき間を埋め合って、めっちゃ喧嘩しながらどこまでも絆を深め合い、一緒に成長していく姿を見ていて、そんな関係をひとと築けることがすごく羨ましいなぁ...って思った。
熊徹みたいに、誰かの心のすき間を埋められる人間になれたらいいと思うし、誰かの胸のなかでその心を強くする、胸のなかの剣になりたい。
九太のように、闇の奥のそのまた奥の向こうには光がある事を信じて、闇のなかを恐れず突っ切って進んでゆける人間になりたい。
そして九太がそんなふうになれたのは、どこまでも自分と共に生きてくれると信じられる熊徹が、最後の最後までそばに居てくれたからで。
ふたりの関係は、本当に掛け替えが無いもので、ほんとに素晴らしくて、そこに毎回心がぐしゃぐしゃに揺さぶられて持ってかれちゃうんだよね。。。
ひとの愛情を感じて、向かうべき相手に向き合う事は、結局自分自身と向き合い、自分の愛情を確信できる事に繋がるんだ。
だから、この身に巡り起こる出来事は、めっちゃ時間かかったとしても、できる限り一個一個ていねいに、向き合って行けたらいいなぁって思いました。