今日は、前世のお話。
誰もが1度は興味を持つ前世。
私は幾つかの前世の記憶があって、その時に関係した人と、また今世でも会ってる。
あと、前世の仕事なんかは、今世での得意な事だったりするんよ。
前世でやってたから、つい今世でもやっちゃう。みたいな…ね。
私の前世の記憶の1つは
何処か…恐らく東南アジアの物凄く山奥に住んでた。
そこで、殆ど人と接触しない巫女の存在で、家から出ない生活。
コレは、今の日本でも行われてる事で、国の認めた希少な巫女というのは、人に会う事はほぼ無い。
神社のアルバイト巫女さんのような人ではなくて、本当に限られた存在の巫女は、神と契りを交わすから生涯独身。
髪もとても美しい長い黒髪で、ツヤツヤ。食べる物や着る物、生活の規律も厳しい聖なる存在。という方が少なからずとも、現在の日本にもホントに居る。
人に会わないようにするのは、みだりに人に会うと、要らない物を受けたり、外界の穢れがつくから。
古い言葉で、目垢がつく。という言葉があるのやけど、ああいう感覚と思えば良いと思う。
で、前世で私は何処かの山奥に住むその地域の巫女だった様子の映像が浮かぶから、多分そうなんだと思う。
その半ば幽閉に近い、生活の中での私の仕事は、主に地域の重大な決定事項の相談に対するアドバイス。
亭主が浮気したからどうすれば良いか?という相談や、喧嘩の仲裁とかそういうのはしてなかったみたい。
生活の中の安らぎは
遠くから聞こえてくる、子供たちの声
薄暗い部屋に、差し込んでくる光
時折、窓辺に遊びにくる鳥
だった。
日々の生活の中で、不便な事も不満な事も無かったのだけど、侍女が居ない日があって、その時に偶然私の住まいに現れたのが、今の旦那。
人に会ったり、話す事もない。
ましてや、異性とも触れ合う事の無かった私にとって、それは驚きと新鮮さをもたらした。
契りを交わした存在として、神の怒りをかうのではないか。という恐怖も…。
それからというもの、彼は人の目を盗んで会いに来るようになった。
来ても、特に触れ合ったわけではないし、村の外の話や、珍しい動物の話を一方的にして帰る。
私はそれに頷いたり、首を傾げたりするだけ。
現代なら、ただの知り合い程度の事しかしていないのやけど、当時の私の住む地域では、それはとんでもない事だった。
未婚の、それも神託を受け取る巫女が、見知らぬ男の話を聞くなんて。
「笑わないんだね。話、つまらない?」
何度目かに来た時に、そう聞かれた。
無言で首を振ったけど、どう話して良いかも分からない。
嬉しいとか楽しいとか。悲しいという気持ちは要らない生活だったし、それについて疑問を持つ事も無かった。
人の生死でさえも宇宙の理であり、肉体は滅びても魂は死なないから、悲しみもない。
神からの言葉を伝える。ただその役割を果たすだけ。
「いつか、自然に笑った顔が見てみたい。」
そうか…。笑うというのは、どうやって表現すればいいのか。と、その時の私は本当に困った。
やがて月日は流れ、寒い冬が来た。
もうそろそろ、来る頃かな…。と、銀世界になった窓辺を見ていると、家の外が急に騒がしくなった。
「…捕らえろ!」
「…っこの不届き者!!」
驚いて出ようとしたら、侍女から止められ、時折現れる侵入者が居ると、地域の長に報告し彼を捕えさせた。と言った。
私は無言で俯いて座った。
来ないで。と、ハッキリ断れば良かった。
外界からの情報は、全て遮断すべきと分かっていたのに。
他に見つかれば、どうなるのか私は分かっていた。
これは重大な違反。
巫女の任を解かれ、処罰を受ける事は何とも思わないけど、私の胸の奥は、ギュッと何かつかまれたように痛んだ。
そして、捕えられた彼の身を案じ、生まれて初めて小さく泣いた。
結局、地域の話し合いの末、私は巫女の任を解かれる事は無く、継続した。
彼のその後も分からなかったけど、私は生涯巫女を全うした。
という前世だった。
何をしたわけでもない
言葉を交わした事もない
それでも、こうして10歳の年の差も飛び越えて、今世で巡り会った。
他にも友達になった人と前世でも友達だったり、話を聞きに行ったセミナーの先生でも、前世で何か教えて貰ってたり。
付き合いをして行く上で、映像が浮かぶ事が殆どだけど、ごく稀に会ったその日に分かる事もある。
凄いな~。生まれ変わりって、ホントにあるんだ。と実感してるとこ。
親密な関係になってる人は、殆ど前世でも繋がりあるよね~。
自分の前世って、どんなんだった?って気になる人は、知りたいな~って思ってたらイメージで教えて貰えるかも😊
みかママ