更年期かも…そんな風に感じたら


ある日ふと、「なんだか最近、前と違うな」「理由もないのにイライラする」「夜中に目が覚めて眠れない」——そんな感覚に気づいたら、それはもしかしたら“更年期”のサインかもしれません。

こんにちは。ハンドメイドを日々の楽しみにしている私も、40代半ばを迎えてから、少しずつ心や身体の変化を感じるようになりました。
「もしかして、これが更年期…?」と不安に思う日もあります。
今日は、そんな“更年期かも”と思ったときの心の持ち方や、自分を整えるヒントを、私自身の実体験を交えながら綴っていきたいと思います。


■「これって私だけ?」じゃない

更年期とは、一般的に45歳〜55歳くらいに訪れる“人生の大きな節目”。女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減ることによって、身体だけでなく、心にもさまざまな変化が起こります。

よくある症状としては:

急に顔がほてる(ホットフラッシュ)

寝汗をかく

疲れやすい、やる気が出ない

イライラ、落ち込み

めまい、耳鳴り

肩こり、関節痛

寝つきが悪い、途中で目が覚める


などが挙げられます。
ただ、感じ方や症状の現れ方は本当に人それぞれで、「私はすごくつらかったけど、友人はほとんど何も感じなかった」という話もよく聞きます。

だからこそ、自分を他人と比べないことがとても大切です。
「みんな頑張っているのに、自分だけこんなにしんどいなんて…」と思わなくていいんです。あなたの感じている不調は、ちゃんと意味があって、決して“気のせい”なんかではありません。


■心がついていかない日もある

私の場合、「あれ?私ってこんなに怒りっぽかったっけ?」と感じたのが始まりでした。ちょっとした子どもの一言にカッとしたり、家族の言動にイライラが止まらなかったり。
でも、そのあとで決まって「こんなことで怒るなんて、自分って最低…」と落ち込むのです。

感情の波が大きくなり、自分をコントロールできない感じ。
それがとてもつらかった。

だけど、「それは“心の病気”ではなく、“身体の変化”によって起こるものなんだ」と知ってからは、少し気持ちがラクになりました。

イライラするのも、涙が出るのも、落ち込むのも、「ホルモンのせいなんだ」と思えば、「私はダメな人間だ」なんて思わずにすみます。
そして、そういう日はなるべく何もしない。家事も最低限でいい。
「今日は低気圧だし」「更年期だし」と、自分に優しくすることを心がけるようになりました。


■わたしを整える、小さな習慣

更年期の不調に対処するには、まず自分の状態に気づき、「無理をしない」と決めることが大前提。
そのうえで、私が実践している小さな習慣をご紹介します。

① 朝に日光を浴びる

朝起きたらカーテンを開けて、数分間ぼーっと外の景色を眺める。
セロトニンという「幸せホルモン」が分泌され、リズムが整ってくる感覚があります。

② 白湯を飲む

身体が冷えやすくなるので、朝晩に白湯を飲んで体を内側から温めます。内臓がじんわりと目覚めてくれる感じ。

③ ハンドメイドで「今」に集中

調子のいい日は、好きな布に触れ、針を動かす。それだけで気持ちが落ち着いて、「あ、自分は大丈夫」と思える瞬間があります。
手仕事は、思考のスイッチを“今”に戻してくれる力があります。

④ アロマやハーブを取り入れる

ラベンダーやゼラニウムの香りは、自律神経を整える助けになります。枕元に置いたり、アロマディフューザーを使ったり、時にはハーブティーをゆっくり飲んでリラックス。


■更年期との向き合い方に正解はない

更年期を乗り越える方法は人それぞれ。
婦人科に相談してホルモン補充療法(HRT)を受ける方もいれば、漢方や食事療法、運動やカウンセリングで乗り切る方もいます。

大切なのは、「一人で抱え込まないこと」。
そして、信頼できる人や医療機関に相談してみる勇気を持つこと。

私も、「婦人科って行きづらい…」と思っていましたが、ある日思い切って予約して、先生に話を聞いてもらっただけで気持ちがすごく軽くなりました。
「つらいと思っていい」「しんどいと言っていい」
その一言がどれだけ救いになったことか。


■自分を大切にできるチャンス

更年期は、身体の変化に戸惑う時期でもありながら、実は「これからの人生をどう過ごすか?」と見つめ直すきっかけにもなります。
子育てがひと段落したり、親の介護が始まったりと、人生の転換点が重なることも多いですが、その中で「自分をどう整えていくか」を考えることはとても尊いこと。

更年期は、わたしたちに「もっと自分を大事にしていいよ」と教えてくれる、大切なメッセージなのかもしれません。


■さいごに

「更年期かも」と思ったら、どうか自分を責めないでください。
無理にがんばらないで、「今日は何もしなくてもいい日」と決める日があってもいいんです。

体調がよくないときは、布に触れるだけ、針を動かすだけでも、気持ちが落ち着くことがあります。
ハンドメイドも、呼吸を整えるひとつの手段です。

私たちは誰かのために生きながら、もっと自分自身のことも大事にしていい。
この時期を、静かに、でも確かに乗り越えていきましょう。
同じような思いをしている誰かに、この想いが届きますように。