昨日退院しました。大した病気ではなかったですが、インターネットで調べると恐ろしい病気とか出てきますから不安になりますね。
僕も入院中に胃カメラをやったり絶食したりしたわけですが、こういういわゆる弱者の立場になってみると発見することがあります。
例えば胃カメラは二度とやりたくないですが、途中、そして終わった後もしばらく痰を飲み込んだりすることはできません。そうすると痰の吸引(医療ケアの一つ)の意義が分かってきます。しばらく絶食していたので最初は重湯から食事が始まりましたが、こうするとペースト食などのありがたみも分かってきます。(ペースト食などでも美味しくする工夫はされているようですが、やはり一般的な食事、それも母親の作るものがいいですね)
そして何より、「苦しみを言葉で表現できる」ことがどれだけありがたいことか。どんな検査よりも「患者自身の訴え」というのが医療では最も大切だと思います。それでは言葉を持つということはありがたいことですが、言葉のない人の苦しみをどうしたら少しでも緩和できるか?と言う時に表情・動きから判断したり、数値などの科学的なものを頼りにしたりするのでしょう。科学は意思を伝える一つの手段なのかもしれません。
それと同時に、同じ病室の人とは年齢・職業(女性はいなかった)が違うわけですが、看護師は平等に扱ってくれます。つい東大生ということで特別意識を持ちがちですが、僕も一市民に過ぎないということを改めて実感しました。これからはもっと謙虚に生きようかと思います。(余計な話。それでもコロナウイルスで優先的に入院できる人はいるようですね)
こういう経験からも、色々学びを与えてくれます。