昨日、仕事中に相棒くんが

「外で子猫が鳴いてるんだけど、姿が見えない。たぶん、(仕事で使っている)かごが並べてあるそのかげあたりにいる」

って言うんです。

私はネコが大好きなので、見に行ってみましたが、どこにいるのか声もしません。

「いないよ、逃げたんじゃない?」

「逃げちゃったならいいけどさ」

相棒くんは少しほっとした感じです。



しばらくすると相棒くんが外から戻ってきて

「みかづきさん、まだ猫いるよ。声するもん」

と言います。

「わかった。あとで休憩の時にでも捜索行ってくる」

私は仕事をしながらうちで飼いたいなぁと考えていました。



実はうちにはネコちゃんがいたんです。

3年ほど前まで。

このネコちゃんは長寿で、まるまる20年生きていました。

人間で言うと120歳まで生きたことになるそうです。



私とはあまり長い付き合いではなかったのですが、20年生きてたと思えないほど毛並もきれいなハンサムなネコちゃんでした。

死んでしまった日、帰宅した旦那さんがネコちゃんに覆いかぶさって泣いているのを見て、昼間いやってほど泣いた私はまたもやもらい泣きしてしまいました。



このネコちゃんをとにかくかわいがっていたお姑さんと旦那さんと私で、ペット用の葬儀場でお骨にしてもらって簡単なお葬式もやりました。



一時期、ペットロス症候群っぽくなったお姑さんに

「新しい子猫でも飼おうか?」

と聞いたところ、

「私はもう、可愛がってるネコが死ぬのを見たくない。それに、かわりのネコなんか飼ったらあの子に悪いし」

というので、以来うちではネコは飼わないことにしているのです。



休憩の時間に、同じ職場でネコが好きな友人と、ネコちゃんを探してみました。

仕事用の大きなかごを積んであるところがあるのですが、その裏あたりで声がすると言われていたので、2人でゆっくり引っ張ってみました。

「いる?みかづきちゃんの方から見える?」

「ううん、みえない」

「ちょっと待って、こっちから見てみるよ」 

友人が私の反対側に回ってのぞくと

「いた!!」

というので私もそっちにまわってみました。

確かに茶トラの子猫ちゃんがいました。

「可愛い~!!」

私たちの声に驚いたのか怒ったように子猫が鳴き始めました。

すごく大きな声でにゃおにゃお言いながら睨んでいます。


うちで飼いたいという気持ちは強かったのですが、どうしてもお姑さんの言葉が引っかかります。

旦那さんはたぶん、飼いたいって言うのがわかっていましたが、無理やり連れて行くのも気が引けました。

職場としては、あんなところに住みつかれても崩れやすくて危ないし、これから暑くなるから誰か飼えるなら連れてってくれとのこと。



私は仕事が終わってからとりあえずいったん帰ることにしました。

車を運転しながら、ふと思い出したことがありました。



趣味(兼 一部仕事)のイラストレーターの友人が、やはりネコが大好きで去年までネコを飼っていたんです。

病気か怪我が元でそのネコも死んでしまい、最近はネコに接してないと言ってました。

それに、死んじゃったネコは茶トラに近いような感じのネコだったなぁ…、そんなことを思い出していたのです。


私は家に着くとすぐに彼女にメールしました。

「茶トラの子猫がうちの職場にいるんだけど、誰か飼ってくれないかって言ってるよ。どうする?そっちが無理ならうちで引き取ろうか考え中」

すると彼女から

「夜、仕事終わったら行きますよ」

と返事があり、8時前に私の職場で落ちあうことにしました。



私と旦那さんが職場に着いた時は、既に声を頼りに彼女が子猫を探しているところでした。

「声はするんだけど、姿が見えない」

「うん、このかごの陰の狭いスペースに入ってるのよ」

彼女が箱を持ってきたので私がゆっくりかごを動かしました。

反対側から逃げられないように私が箱で出口を抑え、旦那さんと彼女が捕獲にかかりました。

「おいでおいで」

「こわくないよ」

2人が近づくと素早く逃げます。

「あ!!逃げちゃった!!」

あわてて追いかけると、子猫は別のかごの下に入ってしまいました。

とっさに旦那さんも彼女も腹ばいになってかごの下に手を入れました。

子猫は追いつめられた感じになって、旦那さんが

「つかまえた」

と言ってゆっくり子猫を引っ張り出しました。

箱の中に入れるとにゃおにゃお元気に鳴いていました。

友人はネコの扱いにすごく慣れているので、彼女のところに引き取られるなら安心です。

彼女も1人暮らしのようなものなのでルームメイトができてそっちも一安心です音譜




自販機のあかりで撮った写真なので、あまりきれいに撮れていませんが・・・。



         





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