「とりあえず、ライトとテール、それから鍵は必要ですね。あとはベルを。」と店員さんは小物売り場に私達を案内しながら色々説明してくれた。
「では、お勧めをいくつか見せてもらえますか?」と敦賀さんが仰ると店員さんは嬉々として陳列棚や壁に飾ってあるものの中からいくつか小物を選んで来てくれた。私達二人は勧められるままに小物を選んでいく。
「同じメーカーの自転車をお選びなので、パーツも同じシリーズで揃えるとお洒落かもしれませんね。コアにペアって感じが渋いと思いますよ。」とにっこり笑いかける店員さんに、敦賀さんはとても眩しい笑顔で返してらっしゃる。同姓の店員さんまでが赤面するようなお顔。直撃をくらわなくてよかったとしみじみ思った。
試乗した感想を聞かれたので思ったままに答えてみた。
ハンドルの高さが変えられるのは素敵。シートも固すぎず柔らかすぎず。ギアチェンジがスムーズで楽チンだった。
ただ一つ、ハンドルの幅が広くて、前に体重をかけた時に上手く支えられないように感じて怖い。
そんな事をポソポソと伝えると店員さんは「あんな短時間でよくそこまで…」と感心したようだ。
「折り畳み自転車は本来完成度の高い車体なんです。だからロードやマウンテンと違って、買ってすぐ乗れる手軽さと引き換えにパーツ交換や微調整が出来辛い不自由さがあります。一般の方は大抵買ったまま乗ってるんですが、お嬢さんみたく明確な希望があるのでしたら、僕がカスタマイズさせていただきますが、いかがですか?」
そう提案してくれる店員さんに敦賀さんが「よろしくお願いします。」と頭を下げた。店員さんは「かしこまりました。」と嬉しそうに笑った。「あ、そちらの白い方は特に問題ないですか?ただ、ロードタイプなのでブレーキが前にしか無いんですよ。背も高くて腕も長いから届きはしますが、初心者の方には極端な前傾姿勢はお勧めできません。だから、ハンドルトップにブレーキレバーを付けさせて下さい。」
「俺が初心者ってよく…」
「はい。そりゃ、これでも色んなライダー見てますから。自転車の扱いは彼女の方がベテランですよね?」
「なるほど。さすがだ。ではそれでお願いします。」
「かしこまりました。では、お嬢さん、少し採寸させてください。」
店員さんは私の背後に回って肩幅と腕の長さを計り、作業を始めると言った。見ていてもいいが退屈するだろうからと私達はお店から追い出されて近くの喫茶店に入った。
「では、お勧めをいくつか見せてもらえますか?」と敦賀さんが仰ると店員さんは嬉々として陳列棚や壁に飾ってあるものの中からいくつか小物を選んで来てくれた。私達二人は勧められるままに小物を選んでいく。
「同じメーカーの自転車をお選びなので、パーツも同じシリーズで揃えるとお洒落かもしれませんね。コアにペアって感じが渋いと思いますよ。」とにっこり笑いかける店員さんに、敦賀さんはとても眩しい笑顔で返してらっしゃる。同姓の店員さんまでが赤面するようなお顔。直撃をくらわなくてよかったとしみじみ思った。
試乗した感想を聞かれたので思ったままに答えてみた。
ハンドルの高さが変えられるのは素敵。シートも固すぎず柔らかすぎず。ギアチェンジがスムーズで楽チンだった。
ただ一つ、ハンドルの幅が広くて、前に体重をかけた時に上手く支えられないように感じて怖い。
そんな事をポソポソと伝えると店員さんは「あんな短時間でよくそこまで…」と感心したようだ。
「折り畳み自転車は本来完成度の高い車体なんです。だからロードやマウンテンと違って、買ってすぐ乗れる手軽さと引き換えにパーツ交換や微調整が出来辛い不自由さがあります。一般の方は大抵買ったまま乗ってるんですが、お嬢さんみたく明確な希望があるのでしたら、僕がカスタマイズさせていただきますが、いかがですか?」
そう提案してくれる店員さんに敦賀さんが「よろしくお願いします。」と頭を下げた。店員さんは「かしこまりました。」と嬉しそうに笑った。「あ、そちらの白い方は特に問題ないですか?ただ、ロードタイプなのでブレーキが前にしか無いんですよ。背も高くて腕も長いから届きはしますが、初心者の方には極端な前傾姿勢はお勧めできません。だから、ハンドルトップにブレーキレバーを付けさせて下さい。」
「俺が初心者ってよく…」
「はい。そりゃ、これでも色んなライダー見てますから。自転車の扱いは彼女の方がベテランですよね?」
「なるほど。さすがだ。ではそれでお願いします。」
「かしこまりました。では、お嬢さん、少し採寸させてください。」
店員さんは私の背後に回って肩幅と腕の長さを計り、作業を始めると言った。見ていてもいいが退屈するだろうからと私達はお店から追い出されて近くの喫茶店に入った。