サイドキョーコ
ぼんやり私を見ていた敦賀さんに社さんが近付いてポンと肩に手を置いた。「さ、一度部屋に戻ってから仕事だぞ。」「はい、解りました。」
社さんに向けられた敦賀さんの顔はいつもの『敦賀蓮』で、社さんは無言で頷く。敦賀さんは私に向き直って「キョーコちゃん、大丈夫?」と声をかけながら顔をあげさせる。私はまだ涙が止まらないけど満面の笑みで応える。敦賀さんに促されて立ち上がろうとしたけど足がおぼつかずにふらついてしまった。それをしっかりと敦賀さんが支えてくれる。「ご、ごめんなさいっ!」と慌てて離れようとしたのにもう一度抱き直されて耳元て囁かれた。「本当に、ありがとう。」
いつもなら絶叫してしまいそうなその仕草もすんなり受け入れてしまった私。そのまま敦賀さんに腰を支えられて並んで歩いた。この頼れる腕がとても好き。そのまま私は敦賀さんに凭れるように寄り添って敦賀さんの体温を感じる。この敦賀さんの匂いと体温が私に安心をくれる。敦賀さん、ありがとう。私の声に応えてくれて。ちゃんと私を見つけてくれて、本当にありがとう。ちらっと盗み見るように見上げた横顔はいつもの『敦賀蓮』で、でも、私だけが知っている敦賀さんがそこにいる気がして嬉しかった。
ぼんやり私を見ていた敦賀さんに社さんが近付いてポンと肩に手を置いた。「さ、一度部屋に戻ってから仕事だぞ。」「はい、解りました。」
社さんに向けられた敦賀さんの顔はいつもの『敦賀蓮』で、社さんは無言で頷く。敦賀さんは私に向き直って「キョーコちゃん、大丈夫?」と声をかけながら顔をあげさせる。私はまだ涙が止まらないけど満面の笑みで応える。敦賀さんに促されて立ち上がろうとしたけど足がおぼつかずにふらついてしまった。それをしっかりと敦賀さんが支えてくれる。「ご、ごめんなさいっ!」と慌てて離れようとしたのにもう一度抱き直されて耳元て囁かれた。「本当に、ありがとう。」
いつもなら絶叫してしまいそうなその仕草もすんなり受け入れてしまった私。そのまま敦賀さんに腰を支えられて並んで歩いた。この頼れる腕がとても好き。そのまま私は敦賀さんに凭れるように寄り添って敦賀さんの体温を感じる。この敦賀さんの匂いと体温が私に安心をくれる。敦賀さん、ありがとう。私の声に応えてくれて。ちゃんと私を見つけてくれて、本当にありがとう。ちらっと盗み見るように見上げた横顔はいつもの『敦賀蓮』で、でも、私だけが知っている敦賀さんがそこにいる気がして嬉しかった。