「蓮様、好き嫌いはございまして?」
「とうかなぁ、多分大丈夫だと思うけど、無理な物が出てきたらマリアちゃんが助けてくれるなか?」
「私は構いませんけど、食事をぞんざいにするとお姉様に叱られちゃいますわよっ?」
「「えっ、そうなの?」」
蓮もキョーコも驚いた。キョーコが蓮を叱るシーンが想像出来ない。なぜ叱られるような事になったのだろう?
「蓮は放っておくと何日も食事をしないでいたからなぁ…。」ローリーの呟きにまた二人は驚きと疑問符を放つ。何日も食べないかとあり得ないと思う。

「社が風邪で倒れた時に松島の依頼で最上くんが蓮の代マネをした事がある。松島からの報告だと、マネージャー業務よりも蓮に食事を採らせるためだったとか。まぁ、蓮は女の子に一人で食事をさせるようなデリカシーのない真似は出来ないだろうって事だったそうだ。まぁ、松島の思惑通りちゃんと食べたらしいぞ、お前(笑)」
「そんな事があったんですか…。でも、俺は今もあんまり空腹感とか解らないですね。」
「敦賀さん、だめですよ。食は生活の基本ですっ!」
「そうそう、そんな感じで叱られたらしいぞ(笑)」
「私も叱られている蓮様見たかったですわ(笑)」
「勘弁してくださいよ。俺もぉ子供じゃないんですから(汗)」
「何を言うっ!お前達は一昨日目覚めたばかりの新生児じゃないか(笑)」
「蓮様もお姉様も私より年下ですわ。これからは私の事をマリアお姉様とお呼びになります?」
「それ…「それはちょっと…」」
「冗談ですわ」
「「「……」」」

(笑)(笑)(笑)(笑)(笑)

夕暮れのローリー邸。食事の間ずっと和やかな笑い声が絶えなかった。