ばんっ!!!!
大きな音とともに療養室の扉が遠慮なく開かれた。その音にキョーコも蓮もさすがに目を覚ます。
「もぉっ!あんた倒れたってどういう事よ、もぉっ!」怒り口調でずかずか部屋に入って来るのは奏えだ。
「おはよう…。」キョーコの控え目な挨拶に「おはよう」と返してから、奏江は蓮に向き直り、「もぉっ!敦賀さんっ!あなたがいながらなんでこの子が過呼吸なんて起こすような事になるんですかっ!もぉっ!」
「…、すまない、琴南さん」
「もぉっ!すまないで済んだら病院も警察も要らないんですよ、もぉっ!」
「うん、本当にすまないと思っているよ。」蓮は視線を床に落とす。
少し遅れて入ってきた社はその光景をみて『あちゃぁ』と額に手を当てる。ローリーからキョーコが倒れたという連絡を受けて奏江を連れて来たのはいいのだが、この修羅場は想定出来た。そうならないように配慮仕切れなかった自分を後悔する。
ベッドの傍で床に座ったままの蓮。奏江の登場にベッドの上で身を起こしたキョーコ、その二人の前に立ち、左手を腰に当てて右手でビシッと蓮を指差して般若のごとく怒りをぶつける奏江。まずは事の展開を見守るしかないと社は諦めて入口近くの壁に凭れて傍観を決め込んだ。ベッドのシーツの上で繋がれている蓮とキョーコの手がなぜかカップル繋ぎになっている事には敢えて気付いていない事にした。
「もぉっ!敦賀さんいったいこの子に何したんですか!」
「いや、特には何も…。ただ、少し冗談が過ぎたというか…、言い過ぎた…んだと、思う。」「もぉっ!何を言ったんですかっ!」
「いや、それは…。」
「もぉっ!まさかここでは言えないような酷い事を言ったりしたんじゃないでしょうねっ!」
「そ…、そんな事は…」
「もぉっ!はっきりしないですねっ!解りました、もういいです。これ以上この子をあなたの近くには置いておけませんっ!」
「「「えっ?」」」
蓮は勿論、傍観を決め込んでいた社も、奏江の剣幕にオロオロするばかりだったキョーコもこの発言には驚いて固まった。
大きな音とともに療養室の扉が遠慮なく開かれた。その音にキョーコも蓮もさすがに目を覚ます。
「もぉっ!あんた倒れたってどういう事よ、もぉっ!」怒り口調でずかずか部屋に入って来るのは奏えだ。
「おはよう…。」キョーコの控え目な挨拶に「おはよう」と返してから、奏江は蓮に向き直り、「もぉっ!敦賀さんっ!あなたがいながらなんでこの子が過呼吸なんて起こすような事になるんですかっ!もぉっ!」
「…、すまない、琴南さん」
「もぉっ!すまないで済んだら病院も警察も要らないんですよ、もぉっ!」
「うん、本当にすまないと思っているよ。」蓮は視線を床に落とす。
少し遅れて入ってきた社はその光景をみて『あちゃぁ』と額に手を当てる。ローリーからキョーコが倒れたという連絡を受けて奏江を連れて来たのはいいのだが、この修羅場は想定出来た。そうならないように配慮仕切れなかった自分を後悔する。
ベッドの傍で床に座ったままの蓮。奏江の登場にベッドの上で身を起こしたキョーコ、その二人の前に立ち、左手を腰に当てて右手でビシッと蓮を指差して般若のごとく怒りをぶつける奏江。まずは事の展開を見守るしかないと社は諦めて入口近くの壁に凭れて傍観を決め込んだ。ベッドのシーツの上で繋がれている蓮とキョーコの手がなぜかカップル繋ぎになっている事には敢えて気付いていない事にした。
「もぉっ!敦賀さんいったいこの子に何したんですか!」
「いや、特には何も…。ただ、少し冗談が過ぎたというか…、言い過ぎた…んだと、思う。」「もぉっ!何を言ったんですかっ!」
「いや、それは…。」
「もぉっ!まさかここでは言えないような酷い事を言ったりしたんじゃないでしょうねっ!」
「そ…、そんな事は…」
「もぉっ!はっきりしないですねっ!解りました、もういいです。これ以上この子をあなたの近くには置いておけませんっ!」
「「「えっ?」」」
蓮は勿論、傍観を決め込んでいた社も、奏江の剣幕にオロオロするばかりだったキョーコもこの発言には驚いて固まった。