サイドキョーコ
玄関の扉が開く音に敦賀さんが帰って来たと思うだけで嬉しかった。多分笑み崩れているだろう顔を私はなんとかする事もぜずにそのままリビングから玄関へと駆けていった。敦賀さんは靴を脱いでいるところで、私のお帰りなさいに「やあ、ただいま」と返ってきた事で私はまた嬉しくなってしまった。そのまま部屋へ入るのかと思ったらリビングのソファに敦賀さんが腰掛けたので、私はまた嬉しくなってお茶の用意をしようとキッチンへ。後ろから足音が聞こえたので振り返ったら、なんだか切羽詰まった表情の敦賀さんと出会ってしまった。正直びっくりして。昨日目覚めてからずっと敦賀さんは私に優しくて穏やかな笑顔をくれてたから。私は泣いたり怖がったり甘えたり、どう考えても敦賀さんを困らせるような顔を沢山見せてしまったのに、敦賀さんはいつもそれを受け止めてくれて、安心できる笑顔を返してくれていたから。そんな敦賀さんが今、私の目の前で切羽詰まった顔をしている。どうしたんだろう。でもここは敦賀さんを真似してなるべく柔らかく聞いてみよう。
「敦賀さん、どうかされましたか?」
敦賀さんは小さく「えっ!」と零して、その後すぐにハッとした顔になった。少し頬が赤いような気がするのは私だけ?
そして敦賀さんは視線を外して俯いてしまう。「ごめん、驚かせた、よ…ね?」
「はい、!しちゃいました。お茶の用意が待ちきれなかったんですか?」
「…いや、まぁ、そう…かな?」俯いたままの敦賀さん、耳まで赤い。
「あの、良ければこのお菓子をリビングまで運んでいただけますか?」
「えっ?」
「待ちきれなくてお手伝いしに来てくださったんでしょ?」
「あぁ、そうだね。他に持って行くものはないかな?」
「はい、大丈夫です。すぐに行きますからゆっくりしておいて下さいね。」
そういうと敦賀さんはお菓子の入った入れ物を持ってキッチンから出ていった。でも、三度くらい後ろを振り返っていた事は気付いていない事にする。
玄関の扉が開く音に敦賀さんが帰って来たと思うだけで嬉しかった。多分笑み崩れているだろう顔を私はなんとかする事もぜずにそのままリビングから玄関へと駆けていった。敦賀さんは靴を脱いでいるところで、私のお帰りなさいに「やあ、ただいま」と返ってきた事で私はまた嬉しくなってしまった。そのまま部屋へ入るのかと思ったらリビングのソファに敦賀さんが腰掛けたので、私はまた嬉しくなってお茶の用意をしようとキッチンへ。後ろから足音が聞こえたので振り返ったら、なんだか切羽詰まった表情の敦賀さんと出会ってしまった。正直びっくりして。昨日目覚めてからずっと敦賀さんは私に優しくて穏やかな笑顔をくれてたから。私は泣いたり怖がったり甘えたり、どう考えても敦賀さんを困らせるような顔を沢山見せてしまったのに、敦賀さんはいつもそれを受け止めてくれて、安心できる笑顔を返してくれていたから。そんな敦賀さんが今、私の目の前で切羽詰まった顔をしている。どうしたんだろう。でもここは敦賀さんを真似してなるべく柔らかく聞いてみよう。
「敦賀さん、どうかされましたか?」
敦賀さんは小さく「えっ!」と零して、その後すぐにハッとした顔になった。少し頬が赤いような気がするのは私だけ?
そして敦賀さんは視線を外して俯いてしまう。「ごめん、驚かせた、よ…ね?」
「はい、!しちゃいました。お茶の用意が待ちきれなかったんですか?」
「…いや、まぁ、そう…かな?」俯いたままの敦賀さん、耳まで赤い。
「あの、良ければこのお菓子をリビングまで運んでいただけますか?」
「えっ?」
「待ちきれなくてお手伝いしに来てくださったんでしょ?」
「あぁ、そうだね。他に持って行くものはないかな?」
「はい、大丈夫です。すぐに行きますからゆっくりしておいて下さいね。」
そういうと敦賀さんはお菓子の入った入れ物を持ってキッチンから出ていった。でも、三度くらい後ろを振り返っていた事は気付いていない事にする。