サイド蓮

「あの、俺の車に同乗していた彼女は今はどうしているんですか?」
脳波と幾つかの検査を終え、病室に向かいながら俺は付き添ってくれている看護士さんに問いかけた。
「京子さんなら敦賀さんのお部屋の隣の個室にいらっしゃいますよ。もうすく意識も戻るでしょうし、お会いになられますか?」
「えっ?会っていいんですか?」
「特別な治療の最中というわけではありませんし、担当者も、敦賀さんは問題ないと言われてますので…。」
そう言われ、俺はその『京子さん』の部屋に入る事になった。

白い天井に白い壁、その府屋の奥まったところにベッドがあり、彼女はその上に横たえられていた。