そういえば、敦賀さんもラーメンとかって食べるんだろうか?
キョーコはふとさんな事を考えた。元々食に無頓着で空腹中枢が壊滅している蓮がラーメンを食べる姿など想像も出来ない。もしかして、スープスパゲティのようにスプーンとフォークで器用に食べているのでは…、否、多分未体験だろう。
キョーコ自身あまり縁のないラーメン。インスタントはもちろん食べない。かといって麺やだしから作るという機会も無かった。子供の頃から外食なんて滅多にしなかったキョーコはもちろんラーメン屋さんにも入った事は無かった。
『あの、敦賀さん。敦賀さんってラーメン屋さんに行った事はありますか?』
ラブミー部の部室に休憩に来た蓮にお茶を出しながら訪ねてみた。
聞かれて蓮は一瞬驚いて、一呼吸おいてからキョーコを見て聞いた。『どうしたの?最上さん、ラーメン食べたいの?』
キョーコは焦る。『そんな訳じゃないんですが、ラーメン屋さんの前を通った時にふと、敦賀さんには似合わないなぁって思って。そしたら、敦賀さんってラーメン食べたことないんじゃないかって思い始めて、そしたら聞かずにはいられなくて…、すいません。』
蓮は一生懸命説明するキョーコをニコニコしながら眺めていたが、キョーコが話し終えると『いってみようか?』と笑顔を向ける。
『へっ?どこへですか?』
『ラーメン屋さんだよ。』
『…はい』
なぜか語尾が小さくなるキョーコ。そんなキョーコに『今日は8時に帰ってくるけど、それまでここで仕事してるかな?』と蓮はさりげなく聞く。本当はキョーコのスケジュールなど、社のおかげでちゃんと頭の入っているのだが、本人の口から聞きたい。
『はい、書類整理に資料作りで多分私もそのくらいの時間に終わる予定です。』
『なら、決まり!』とウインクされ、キョーコは言葉を失う。その隙に蓮は『約束したよ、ここで待ってて。』とキョーコの耳元で溶けるような甘い声で囁いてからラブミー部室を出ていってしまった。
蓮が去ったあとには蓮の囁きに毒気を抜かれたキョーコが独り固まっていた。
キョーコはふとさんな事を考えた。元々食に無頓着で空腹中枢が壊滅している蓮がラーメンを食べる姿など想像も出来ない。もしかして、スープスパゲティのようにスプーンとフォークで器用に食べているのでは…、否、多分未体験だろう。
キョーコ自身あまり縁のないラーメン。インスタントはもちろん食べない。かといって麺やだしから作るという機会も無かった。子供の頃から外食なんて滅多にしなかったキョーコはもちろんラーメン屋さんにも入った事は無かった。
『あの、敦賀さん。敦賀さんってラーメン屋さんに行った事はありますか?』
ラブミー部の部室に休憩に来た蓮にお茶を出しながら訪ねてみた。
聞かれて蓮は一瞬驚いて、一呼吸おいてからキョーコを見て聞いた。『どうしたの?最上さん、ラーメン食べたいの?』
キョーコは焦る。『そんな訳じゃないんですが、ラーメン屋さんの前を通った時にふと、敦賀さんには似合わないなぁって思って。そしたら、敦賀さんってラーメン食べたことないんじゃないかって思い始めて、そしたら聞かずにはいられなくて…、すいません。』
蓮は一生懸命説明するキョーコをニコニコしながら眺めていたが、キョーコが話し終えると『いってみようか?』と笑顔を向ける。
『へっ?どこへですか?』
『ラーメン屋さんだよ。』
『…はい』
なぜか語尾が小さくなるキョーコ。そんなキョーコに『今日は8時に帰ってくるけど、それまでここで仕事してるかな?』と蓮はさりげなく聞く。本当はキョーコのスケジュールなど、社のおかげでちゃんと頭の入っているのだが、本人の口から聞きたい。
『はい、書類整理に資料作りで多分私もそのくらいの時間に終わる予定です。』
『なら、決まり!』とウインクされ、キョーコは言葉を失う。その隙に蓮は『約束したよ、ここで待ってて。』とキョーコの耳元で溶けるような甘い声で囁いてからラブミー部室を出ていってしまった。
蓮が去ったあとには蓮の囁きに毒気を抜かれたキョーコが独り固まっていた。