『蓮、来たのか、開いてるぞ!』と社の声が聞こえたので、一番では無かった事に少しがっかりしながら部屋のドアを開けると、台所にいたのだろう、可愛いエプロンをつけたキョーコが『いらっしゃいませ、ようこそ(^O^)』と出迎えてくれた。上着は脱ぐように言われ、それを手渡して奥の部屋に入れば、きちんと整頓された部屋の真ん中にちゃぶ台。その上には新聞紙ががっつり敷かれ、上には見たことのない大きな鉄板がかなりの存在感をもって鎮座しているではないか!
『……』言葉を失って立ち尽くしている蓮に社が話しかける。『おい蓮、どうした、何を驚いてるんだ?』
蓮は素直にちゃぶ台の上に鎮座する物体が何なのか解らないことを告白する。『モー、この子、庶民臭いにもほどがありますよ、モー。これが、大阪の庶民のご家庭には必ず一つあると言われるたこ焼き機ですよ、敦賀さん。』『俺も実物使ってたこ焼きパーティするのは初めてだけどさ、こういうイベントもなかなか楽しそうじゃないか。蓮が知らないのはちょっと驚いたなぁ。』などと説明を受け、蓮も席につく。
キョーコがキッチンから具材とだしを運んで来て、準備万端。『最上さん、こんなの俺、初めて見たよ。最上さんはよくたこ焼きパーティするの?』と蓮に聞かれキョーコはニコニコしながら答える。『いえ、私は関西といっても京都にいましたからなかなかたこ焼きはしなかったんですよ。先日大阪ロケに行った時に石橋さんたちに教えていただいて、専用の道具が道具屋筋にあったので、これは楽しそうだと買ってきてしまいました。身近な人とこうやって楽しみながら食事が出来るのって素敵だなと思ったんですよ。』
少し照れ臭そうに頬をそめ、上目遣いにそう言われるとつい無表情になってしまう蓮。そんな事お構いなしに奏江と社はキョーコに手本を見せろと急かす。手順はその家それぞれ違うんですが、この前教えてもらったのはこの順番で…、と手際よく具材から鉄板に入れて行き、だしを溢れないように入れて、上に紅生姜、鰹の粉を振りかけて少しじか、置く。
金串を使って一つずつくるりんと返していく手際のよさはプロ仕様だなぁと、そこにいた三人は思うのだった。
それからは焼いては食べ、食べては焼いてを繰り返す。どっちが沢山返せるかとか、具材を変えてみたり、ソースをかけたり醤油をかけたり、ポン酢にマヨネーズに…と、終始
『……』言葉を失って立ち尽くしている蓮に社が話しかける。『おい蓮、どうした、何を驚いてるんだ?』
蓮は素直にちゃぶ台の上に鎮座する物体が何なのか解らないことを告白する。『モー、この子、庶民臭いにもほどがありますよ、モー。これが、大阪の庶民のご家庭には必ず一つあると言われるたこ焼き機ですよ、敦賀さん。』『俺も実物使ってたこ焼きパーティするのは初めてだけどさ、こういうイベントもなかなか楽しそうじゃないか。蓮が知らないのはちょっと驚いたなぁ。』などと説明を受け、蓮も席につく。
キョーコがキッチンから具材とだしを運んで来て、準備万端。『最上さん、こんなの俺、初めて見たよ。最上さんはよくたこ焼きパーティするの?』と蓮に聞かれキョーコはニコニコしながら答える。『いえ、私は関西といっても京都にいましたからなかなかたこ焼きはしなかったんですよ。先日大阪ロケに行った時に石橋さんたちに教えていただいて、専用の道具が道具屋筋にあったので、これは楽しそうだと買ってきてしまいました。身近な人とこうやって楽しみながら食事が出来るのって素敵だなと思ったんですよ。』
少し照れ臭そうに頬をそめ、上目遣いにそう言われるとつい無表情になってしまう蓮。そんな事お構いなしに奏江と社はキョーコに手本を見せろと急かす。手順はその家それぞれ違うんですが、この前教えてもらったのはこの順番で…、と手際よく具材から鉄板に入れて行き、だしを溢れないように入れて、上に紅生姜、鰹の粉を振りかけて少しじか、置く。
金串を使って一つずつくるりんと返していく手際のよさはプロ仕様だなぁと、そこにいた三人は思うのだった。
それからは焼いては食べ、食べては焼いてを繰り返す。どっちが沢山返せるかとか、具材を変えてみたり、ソースをかけたり醤油をかけたり、ポン酢にマヨネーズに…と、終始