そんな訳でなんとか分娩台にあがって、内診。
子宮口9㌢。
馨さんは私の頭側に座って、ずっと手を握っててくれた。助産師さんに飲み物出してあげてって言われて、何度も飲む?って聞いてくれたけど、一度も飲まなくてごめんw
本当はDVD撮るつもりだったみたいだけど、空気よんでひたすら励ましてくれた。
そんであと1㌢を広げるために、陣痛に合わせていきむ。
けど、まだいきみたい感じは弱くうまくいきめない。
なんか力を入れる場所が、いまいちよく分からない。
なかなか開きそうもなかったので、NSTつけて様子を見る。
仰向けが辛くて、体制を横向にしてNSTをつけてもらう。…ってあれ?横向になったら急激に痛みが強くなる。
それと同時に、最初のいきみたいって感覚なんて比べものにならないくらい、めちゃくちゃいきみたくなる。
けど、まだ9㌢だからいきんじゃダメなんじゃないかと思って、でも、いきみたくていきみたくて…ってしてたら、また赤ちゃんの心拍数がさがる。
酸素マスクつけられて、吸引の準備がされはじめてた。吸引も赤ちゃんの為とは思っても、できれば自分の力で産みたくて、とにかく酸素を吸う。
いきんでいいのか悪いのか、誰も教えてくれなくて←
なるべくいきまないように、足の力をぬいてみたりとか深呼吸とか、したいんだけどそれもできない。
助産師さんの
「(17時)23分全開。」
って声が聞こえて、もういきんでいいの!?って、勝手に判断していきむ。
怒られなかったから、多分、いきんで良かったんだと思う。
それから、助産師さんの呼吸に合わせて何回かいきむ。
そのうち、頭がマタにハマった感覚が分かったけど、いきんでもいきんでもなかなか出ない。
そんで、先生登場!
会陰切開したら、つぎのいきみで産まれるよって言われる。
けど、助産師さんが次じゃ無理かもって言ってて、先生はいや次で…って言い合いwだったら絶対、次で産もうって思う。
いつ切開したのか、もう痛くて分かんなかったけど、とにかくこのいきみで絶対産もうって、思いっきりいきむ。
したらやっと頭が出たらしく、もう力抜いてハァハァハァの呼吸してって言われたけど、まだ何か引っかかってる感じがする。
やっぱり肩が引っかかってるからもう一回いきんでーって言われて、いきんだら
「オン ミャー!!!」
って、泣き声。
17時35分
元気な男の子を出産。
へその緒がついて、血だらけのまま胸に抱いて、カンガルーケア。
最初、なんて言うのかずっと考えてたのに、ただただとっさに
「ありがとう。ありがとう。」
ってしか言えなかった。
血だらけで、頭の形も変わっちゃってたけど、それでも可愛くて可愛くて仕方なくて、胸の上で泣き止んだ姿は愛おしくて愛おしくて。
で、あんまり最後出番の無かった馨さんを見たら、号泣してた。ありがとう。
そんな訳で、私でも産めたよ。
今、とても幸せです。
2011年3月11日
17時35分
2676㌘
48㌢
戸邉 結仁 (とべゆいと)
↑まだへその緒がつながったままの時。