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こんにちは。
働く人をもっと元気に!
保健師の西澤美加です。
先週は、職場での根性論がいかに危険か?というお話をしました。
では、実際に現場で、部下の、同僚の不調の変化にどう気づき、どう動けがいいのか?
私が、管理職研修でお伝えしている合言葉『みる・きく・つなぐ』の実践ポイントをお届けします。
1【みる】 心ではなく、『体と行動』をみる
心の中は見えませんが、体や行動には必ずサインが出ます。
「いつもと違う」に気づくために、以下のポイントに注目してください。
*顔を見る
顔色が悪い、表情が固い、目がうつろ
*リズムをみる
遅刻・早退が増えた。昼食を食べなくなった。
*音
挨拶の声が小さい、ため息が増えた、独り言や舌打ち。
*仕事の質をみる
単純なミスが増えた、報告が遅れる、決断に時間がかかる、以前はできていたことが終わらない。
特に、「仕事のミス」や「効率の低下」は、本人が一番焦り、自責の念を強めているサインでもあります。
ここを「やる気がない」と叱責するのではなく、「脳がうまく働けていないサイン」として捉えることが重要です。
2【きく】 『体調』を入り口にきく
「何か悩みがあるの?」と聞くと、誰しも身構えてしまいますよね。
入口は、「体調への気遣い」が鉄則です!
*「顔色が悪い気がするけど、どこか体しんどくない?」
*「最近、少し痩せたような気がするけど、ご飯食べれてる?」
*「昨日、眠れた?」
特に「睡眠」は不調の初期サインをキャッチする質問として有効です。
【ここで要注意!!】
ここで、保健師として、一つ警笛を鳴らしたいことがあります。
「元気がない=メンタル不調」とすぐに結びつけないで欲しいのです。
実は、前の職場で元気のない若い女性部下に対して、「メンタル不調かな?」と心配したことがありました。
が、話を聞いてみると、「甲状腺機能低下症」という体の病気があることがわかりました。
この病気は、代謝を司どるホルモンが不足することで、「やる気がでない」「気分が落ち込む」といったうつ病とそっくりな症状が現れる病気です。
本人の性格やストレスのせいではなく、あくまで「体の症状」として心が沈んでしまうケースは少なくありません。
だからこそ、まずは「体調」として捉えることが、適切な対応につながります。
3【つなぐ】 一人で抱えず、専門職につなぐ
「きく」の結果、深刻な状況だとわかったらどうしていますか?
管理職の役割は、「解決する」ことではなく、「専門職につなぐ」ことです。
「なんとかしてあげたい」という優しい管理職ほど、一人で抱え込み、結果として対応が遅れてしまうことがあります。
適切に専門職に「つなぐ」ことこそが、管理職としての役割を果たし、部下を救うための最も誠実なアクションです。
また、つなぐことは管理職自身を救うことでもあります。
「いつまで休ませるか?」
「業務をどこまで調整するか?」といった難しい判断を、一人の孤独な決断にする必要はありません。
「話してくれてありがとう。どうしたらあなたにとって一番いいのか私だけでは判断できないから、一度医師や保健師に相談してみない?」
この一言は、部下を見捨てないという最強の味方宣言です。
心と体の両面からアプローチできる医師や保健師と情報を共有し、「チーム」で対応することで、根拠のある判断が可能になり、管理職の心理的負担も軽減されます。
医療というリソースを賢く使いこない、部下とともに管理職自身も守ってください。
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次回は、経営者の義務である「健康診断の事後措置」について。
結果を配るだけで終わらせるリスクについてお伝えします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ぜひ、ご感想をお待ちしています。
いつもあなたを応援しています。
保健師の西澤美加でした。
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