私はこれまでたくさんの在宅介護の現場で

様々な方の介護サービスの受け方を見てきました。

 

今日は担当していた方の

介護サービスに対する受け入れ

について書きます。

 

その利用者さんは「脊髄小脳変性症」という

難病で体が思うように動かず

 

動かそうとすると失調症状と言って

手や足がいろんな方向に動いて

定まらない。そんな病気です。

 

少し話しづらさもあるものの

認知面はしっかり保たれていました。

 

ゆっくりではありますが

進行していく病気です。

約8年担当していました。

 

奥さんと2人暮らし。

近くに息子さん、娘さんが住んでいましたが

ご本人の世話はほとんど奥さんがしていました。

 

訪問看護師も入っていましたが

入浴は奥さんがされていました。

 

筋力を保つためにデイサービスで

リハビリも受けていましたが

 

何度もデイサービスの対応が気に入らないと

事業所を変えていました。

 

この利用者さんの口癖は

「俺の病気や気持ちなんて誰にもわからん」

「また嫌な対応された」

 

デイサービスやショートステイなど

介護サービスを紹介していた

ケアマネさんも困り果て

 

奥さんも介護疲れがあり

 

どうしたものかということで・・・

 

私だけは断られずにリハビリを

長く続けて下さっていたので

 

一度その方に伝えたことがあります。

 

 

「○○さん、いつもご家族に迷惑かけないように

リハビリを一生懸命頑張っていることは

とても尊敬しています。

 

だけど、ご病気は進行性のものです。

やがてもっと介護の手が必要になります。

いつまでもずっと奥さん一人で介護してもらうにも

限界があります。

 

だったら今元気なうちに

いろんな介護サービスに慣れておきませんか?

 

たまには奥さんを休ませてあげるために

ショートステイを利用しましょう。

1泊2日からでいいんです。

 

それからデイサービスも

スタッフさんにご病気の理解をしてもらうよう

私から話してみます。

 

私が介護スタッフで一番長い付き合いですが

もっとたくさんの介護スタッフと関わりを持って

○○さんのことを理解してもらえる人を

増やしましょう。

 

そうしたらきっと

安心して介護を受けられるようになりますよ」

 

 

そうやって半ば一か八かの

 

説得みたいな会話をしました笑

 

私まで断られるかもと思いながらアセアセ

 

その後、その方は

 

ショートステイを利用することになり

 

デイケアにも通所するようになりました。

 

ご本人がどんな介護を受けたいか?

 

それは正直体験してみないとわからないこともあります。

 

でも介護される側もする側も

 

お互い

 

「その人を知る」

 

というところから始めると

 

折り合いがつくこともあるのです。

 

その折り合いをつける役割を持てて

 

大変光栄なケースでしたニコニコ