“自己”の育て方を深掘りする-その9「目標の自主設定」 | 問題意識の教材化(MIK)ブログ

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今日の一日一読は第一章の続きで「第2節 マネジメント課題の形成プロセスに学ぶ」の「目標を自主設定するとは」までです。この節の冒頭の「暗黙的な思いからロジックを取り出すという感覚」は、佐伯先生の暗黙知やロジックに関する基本的な見解が確認できるので、とても参考になりました。読んでいて、全く違和感を覚えなかったので、すんなりと受け入れられて、個人的には少し驚いていますが、それだけ佐伯先生の視座に共感できているんだと思っています。


特に注目したのはいわゆる「目標による管理」という経営学でよく出てくるテーマに関しての実践的な見解です。内容的に、実際のトピックスが書かれているだけではなく、目標を自主的に設定するということが上司とミドル・マネジメントの間ではどのようになりがちかがイメージできるものでした。


佐伯先生は上司が期待する目標をミドル・マネジメントが察して、自主的に合わせていくことを「目標の自主設定」(41ページ)だとは見なしておらず、単なる「結果目標」だと捉えていました。そこで真に重要なのは「プロセス目標」だと提起します。これは「結果目標を達成するための地道なプロセスに関する目標」(同上)と定義されていました。


これがなぜ「目標の自主設定」なのかは佐伯先生が事例を挙げて説明していて、読んで納得できましたが、一般化して説明するのは現状では困難なので、もう少し読み進めていきます。