キャリア迷子を深掘りする-その10「なりたい自分をまず考えるべきか」 | 問題意識の教材化(MIK)ブログ

問題意識の教材化(MIK)ブログ

子どもから大人までのあらゆる世代の学びに関する問題意識を問い続けます

テーマ:



今日の一日一読は第4章の最後までです。今回で小林さんがいうキャリアデザイン思考の全貌は確認できました。それ自体は驚くようなことではありませんでしたが、やはり現実的には重要なことなんだということは理解できます。


ただ気になったのは最後に書かれていた「ステップの順番が重要な理由」(142ページ)です。小林さんはキャリアデザインの方法として、「まず最初に、自分がなりたい姿を思い浮かべましょう」(同上)というやり方を推奨していませんでした。その理由は端的に言って、実現可能性が低いということにつきます。このことを正直に書いている小林さんは誠実な人だと感じています。下手に夢ばかり見せるよりかはマシだと思います。


そこでさらに気になるのは学校教育におけるキャリア教育です。小林さんとは異なり、学生だからという理由だけで、自由に自分のなりたい姿を描けばいいというのが本当に本人のためになっているかが気がかりです。しかしながら、ただ現実的なことばかりを重視するだけでは面白くないことも事実です。だからこそ、思いっきり未来を語れる段階の世代、今のところ、小学校高学年ぐらいから、自分のやりたい、なりたい姿を徹底的に実践していくことが新しい時代を拓く上で大事だと実感し始めています。

AD