量子力学から何を学ぶかを深掘る_その71「物質や意識に共通するもの」 | 問題意識の教材化(MIK)ブログ

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今の「学び」を「〇〇のため」で終わらせずに、「〇〇とともに」にしていくために、問題意識を教材化して、日本の教育システムで閉ざされたものを開き続けます。



昨日の一読は第七章の最後「8 物質、意識、そしてそれらの共通の根拠」で、本書の最後です。最後の内容は端的に言えば、これまで述べてきたことを整理しながら、何が言えるかを明らかにするものでした。それ自体は学術的には重要な項目かもしれませんが、最後までボーム氏自身が掴んでいるものを断言できないままで終わっている印象がありました。それが意味することは必ずしもマイナスなことではないと思いますが、量子論を深めた結果、これまでの学識者が行ってきた思考法が使えないことだけははっきりとしてきました。


おそらく、多くの人は従来の学術のイメージとは異なる結果が示されていることに満足しないかもしれませんが、満足できないのは逆にこれまでいかにミスリードされ続けてきたかを裏付けているのかもしれません。


ボーム氏が1980年時点で本書を世に出していた卓越さと、それにも関わらず、世の中の学術の傾向は量子論をベースに進化しているとは言い難い実態がはっきりと感じることができました。