4月6日の一読は「遺伝的アルゴリズム」でした。この言葉自体は知りませんでしたが、こういうものがあることは何となくわかっていました。
1975年に科学者ジョン・ホランドが書いた本『遺伝アルゴリズムの理論:自然・人工システムにおける適応』の中で、この言葉が生まれました。
「遺伝的アルゴリズムは淘汰、突然変異、染色体の交叉(遺伝的組換)といった生物学にヒントを得た方法を用いて、現実世界の問題を解くことができます。」(147ページ)
この遺伝的アルゴリズムが示しているのは、人間が解を与えなくても、プログラムが自ら解を導き出すことが可能だという点と、なによりも、それが自然のメカニズムに近いというところが重要だと思います。
著者によると、遺伝的アルゴリズムには問題点があって、それは「最適解(大域的最適解)を見つけるかわりに、まずまずの答え(局所的最適解と呼ばれる)に“捕まってしまう”こと」(同上)だというのですが、これは人間にも往々にして当てはまる気がしました。人間すらすべてを見通した最適解など得られるはずがないのに、機械にそれを求めるのはフェアではないと感じましたが、少なくとも情報化されたものの中での最適解は機械の方が早く見出すかもしれません(^_^;)。