がんばって“家ごもり”を続けている皆さん!、ソニー・スティットの爽快なアルトを聴いて、気分を晴らしませんか?
(^^♪







Sonny Stitt Plays(Full Album)
https://youtu.be/uXSosXgLU0w

 

 

 


01 There Will Never Be Another You
02 The Nearness of You
03 Biscuit Mix
04 Yesterdays
05 Afterwards
06 If I Should Lose You
07 Blues for Bobby 
08 My Melancholy Baby

Sonny Stitt (as), 
Hank Jones (p)
Freddie Green (g) /tracks 1-4 & 9
Wendell Marshall (b)
Shadow Wilson (d)
Recorded in NYC, December 15 & 16, 1955.



 これまで何度も取り上げて来た作品なんですが、名盤というのは気づかないうちに、ローテーションに君臨しているもの!


 音源は同じですが、記事の方は趣向を変えてレーベルの話に主軸を置いていますので、どうぞお付き合いください!

(^^)



 さて、ルーストと言えば、やはり「バド・パウェルの肖像」、ですよね!

 言わずと知れた、バドの絶頂期を捉えた名盤中の名盤ですが、実はこの作品には48年と53年の音源がカップリングされており、前者についてはデラックス・レコーズが録音したもの。音質的にはやや難があるのですが、バドの火を噴くような演奏の前では 全く問題にならず、今も「ジャズ名盤カタログ」等では、不動の地位を占めているようです。

 ルーストには他にも、スタン・ゲッツやジョニー・スミス、セルダン・パウエルなどが名演を残していますが、このレーベルの面白さは何といっても、ミュージシャンの顔ぶれが多彩な処。

 それにはワケがあって、ルーストは元々、ニューヨークのジャズクラブ、「ロイヤル・ルースト」のハウス・レーベルとしてスタートしたんですね。ちょうどデンマークの「スティープル・チェイス」が、「カフェ・モンマルトル」でのライブ録音から始まったように、ルーストは「ロイヤル・ルースト」のステージに上がったミュージシャンを中心にアルバム作りを進めて行ったわけです。


 そのため、聴き手の気持ちに寄り添った作品が多く、白人ミージシャンにも黒人ミュージシャンにも偏ることがなかったために、当初はかなり順調だったようですが、マイナーレーベルの悲しさで経営が安定せず、60年代を迎える前にルーレットの傘下に入ります。

 では、本作。


 ご存じのように、スティットはパーカーとの類似性を指摘されることが多く、それに嫌気がさしてテナーを持つようになるのですが(一説によれば、ビリー・エクスタインのビッグバンドにいた頃、デクスター・ゴードンやジーン・アモンズにテナーで連なる必要があり、以降アルトに拘らなくなったのだ、という話もあるようです)、ここでは全編、アルト一筋。

 これはおそらく、ルーストのプロデューサーであり、ロイヤル・ルーストの常連でもあったテディー・レイグの強い要望だったのではないでしょうか。なぜなら彼は、ロイヤル・ルーストに夜な夜な集まってくる聴取が何を求めているのかを、肌身で感じていたのだから。


 それにしても、本作のスティットは、本当に素晴らしいですね! 

 彼は「チャーリー・パーカー」という名の音楽ジャンルにおいて、チャーリー・パーカーという名のプレイヤーと双璧をなす存在であったわけですが、本作では彼ならではの朴訥とした暖かさや、語りかけるようなフレーズが存分に発揮されており、聴く者を魅了せずにはおきません。



 テディー・レイグの狙いは、正に的中だったわけですが、多くの人々が何を求めているのかを見抜く彼の能力の10分の1、いや、せめて100分の1でもいいから、どこぞの国の為政者に備わっていればな~と思うのは、私だけでしょうか。
^^;

 入院も出来ずに、自宅で苦しんでいる人が大勢いるというのに、
オリンピック、とはねェ………………

 (*_*)




 では、また!
(^^)/