私が産みたいと思う気持ちは、おし殺さなければなりませんでした。

なぜなら、産むことで彼も私も全てを失うからです。

不倫の末の妊娠はちっともめでたくない。

私の産みたいという気持ちだけで赤ちゃんを産んでも、彼や彼の奥さん、お子さん、その他大勢が悲しみます。
私の旦那さんだってそうです。

全てを台無しにする勇気などありません。

産む選択肢はありません。

そして、私の心は完全に堕ろす方に向かいました。

つわりが辛かったので、吐き気止め(キヤスメ)、下痢止め、頭痛薬他、あらゆる薬を飲みました。

カフェインの含まれている飲み物も飲みました。

“産まないなら早く堕ろそう、旦那さんがつわりだと気づかなくても、寝たきりの妻を大きな病院に連れていきかねない、そしたら確実にバレる。辛い悪阻からも解放されたい。ちゃんと食べられるようになりたい”

そして、産婦人科に電話し、中絶の予約をとりました。

手術日は、2018年11月5,6日になりました。