こんばんはぁ〜
(*´˘`*)
先日は、ミシュラン三ツ星を長年維持されている、京都の料亭『瓢亭』さんへ行って参りました。
なんと、450年の歴史!
長きにわたって研ぎ澄まされたお料理は、今や京料理の代表と謳われ、名物の「瓢亭玉子」や季節限定の「朝がゆ」などは、世界にその名を轟かせています。
瓢亭は今から約400年〜450年前に、禅宗の別格本山である南禅寺境内にあり、参拝をする人々の腰掛茶屋として暖簾を掲げたことが原点なのだそうです。
“瓢亭本店”としては1837年に開店されました。
現在は、京都府無形文化財保持者にも認定された高橋英一氏から後を継いだ15代目の義弘氏が歴史と味を継承されています。
広大な敷地にお部屋は4部屋だけ。何とも贅沢です。今回はその中でも、瓢亭創業時より残っている貴重な建物である、“くずや”の茶室をご用意して下さいました。
↓「くずや」とは草葺き屋根のことである。
公式サイトよりお写真拝借
↓瓢亭の歴史を詳しくお知りになりたい方はこちら
花洛名勝図会
幕末の元治元年平塚瓢齋によって「花洛名勝図会」という書物が刊行されている。その頃には、瓢亭はすでに京の名勝の一つに数えられていて、東山の部分に「南禅寺総門外松林茶店」として、現在の店に近い姿が描かれている。名勝図会には、南禅寺の総門から本坊までは松林が広がり、瓢亭はその参道沿いで丹後屋という湯どうふ屋と隣り合って店を営んでいる様子が描かれている。
図会の説明書きにも、瓢亭の半熟鶏卵、丹後屋の湯豆腐が名物とある。ちなみに東隣の丹後屋の跡は現在の無鄰庵にあたり、明治の元勲、山縣有朋の別荘として使われていた館である。
瓢亭の創業は絵図による記録よりもはるかに遡る。四百年ほど前、南禅寺境内の門番所を兼ねて、南禅寺総門外松林茶店(腰掛茶屋)として、のれんを揚げたのが始まりと伝えられている。当時から立ち寄るお客に、茶と菓子だけでなく煮抜き玉子を提供してきた。
それが今に伝わる名物、一子相伝の「瓢亭玉子」である。当時の姿を留めているのが、供待腰掛のある玄関の佇まい、草葺きの棟「くずや」、庭師の植熊が手がけた庭と言われる。
時を経て時代は移り、明治の中頃。一幅の軸が往時の瓢亭の雰囲気を物語っている。
山縣有朋とともに明治維新で活躍した品川弥二郎が瓢亭で、酔いにまかせ口に筆をくわえて書いた瓢の中に一子相伝半熟鶏卵可愛い殿御に食わせたいのみ人知らず やじろ題す口拝と記した。
このように瓢亭は、明治維新後、政治の中枢を担った元勲たちを皮切りに、大正、昭和と常にその時代を支え、彩った文化人、茶人、また経済人が繰り返し訪れる料亭であり続けた。内外の賓客も迎えたが、同時に京の旦那衆もまた、この草庵風の瓢亭の域を愛し、折あるごとに訪れている。多くの料亭が宴会で賑わう性格の店に変化していく時、瓢亭にもそちらへの道があったかもしれない。
しかし、その分かれ道には必ず、この草庵風な建物と庭が無言の抵抗をし、また、伝統的な京料理を地道に出し続け、茶懐石の看板を頑固に護る亭主がいた。現在の瓢亭の玄関には昔と変わらず構えた門もなく、小旗が風にゆれ、床机には煙草盆、脇には茶壺、水がめが置かれ、古びたわらじが掛けられている。
↓場所
↓外観
現在の瓢亭の玄関には、昔と変わらず構えた門もなく、小旗が風にゆれ、床机には煙草盆、脇には茶壺、水がめが置かれ、古びたわらじが掛けられています。
↓お部屋に向かうまで
このような手入れの届いたお庭を通ります。
庭の至る所を埋め尽くした何種類の苔たちにも、長い時間をかけ自然が織りなす美しさを感じます。池には優雅に泳ぐ錦鯉。何とこの池は琵琶湖に繋がっているのですって☆
↓約200年前に建てられた茶室“深泉亭”
探泉亭、明治中頃に建築された四畳半の茶室。
目を引く意匠は三角形の袋棚。朱塗りの縁のある花頭窓には酸漿の香合。内部は細目の寒竹で仕上げられています。
お昼の懐石料理 23000円〜(税サ込)
女将さんのご挨拶、酒一献からの幕開けです♪
今回の瓢亭さんは私がリクエストをしたのですが、お連れして下さった方は常連さんのようで、女将さんから「お父さん」と呼ばれていました。京都らしい呼び方どすなぁ〜♡
↓先付、向付
先付は何かの白和え、
向付は賀茂茄子と雲丹、間には枝豆のピューレ
↓お造
鱧、明石鯛のへぎ造り
左から、お醤油、お塩、トマト醤油
瓢亭と言えば“まぐろ節”。まぐろ節と昆布でとったお出汁。奥ゆかしい味わい。季節感のある素麺を使用した煮物椀。
↓八寸
400年前からの名物「瓢亭玉子」は、代々一子のみに受け継がれてきた、一子相伝の味。右のドーム型のものは鱧の子の一品。
↓鮑と冬瓜
中に海老が隠れていたため、海老アレルギーの私は断念( ; ; )お店に伝え忘れていました(T-T)。
たいそうな年代物の器をサラッと使用。
豆ご飯、赤出汁、香物
↓デザート
アイスクリームとメロン
↓お菓子、薄茶↓女将さんのご挨拶で始まり、女将さんのお見送りで閉めくくりm(_ _)m
とてもお美しい方で、流れるように美しい京都弁、着法、作法、立ち居振る舞い、笑顔、全てにおいて上質な品を纏い、同じ女性とは思えないほどエレガントです。粋なお着物も素敵過ぎます♡やはり今回も心を奪われてしまった私でした(ᐥᐜᐥ)
お楽しみはお料理だけではありません。
400年以上も前に生きた方々と同じ場所でお食事をしているのだなと思うと、感慨深いものがあります。
お外からは、流れる水のせせらぎ、虫の音、草木や風の薫り、鳥たちのさえずり。この自然の織りなす全てが素晴らしい演出家。何もしなくても幸せな静寂美の癒し。
魯山人や永楽など、美術館に展示されるようなクラスの器も拝見でき、さらには直接触れることのできる貴重な機会。
技をお客に引けらかなさい料理人の心意気、日本人ならではの心配り、人生経験を積んだ人間にしか分からないわびさびがここにはあります。
長い歴史と伝統に裏打ちされた真に上質なお料理。
全てが400年の結晶。
世界にその名を轟かせる京料理の老舗【瓢亭】に、おもてなしという真の言葉の意味を知る。さすが、世界無形文化遺産「和食」、ここにあり。
撮影:Canon EOS80D
出張のため8/22〜8/25はお休みをいただきます。
いつもありがとうございます
引き続き明日も、
皆さまにとって、微笑みに包まれた ハッピーな1日となりますように... いつもありがとうございます
Love.