『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』 高橋政史
11 「できる人とそうでない人のノートは違う!」ということでした。
15 方眼ノートは、ビジネスに、勉強に、あなたの戦略的な「武器」にもなるのです。
方眼ノートの効果
方眼ノートを使うと、
①記憶力がアップする(記憶回路が太くなり、学んだことが忘れにくくなる)
②ロジカルシンキングができる(事実・解釈・解決策を考えるロジカル脳を強化できる)
③問題解決力が高まる(複雑な問題も論理的に整理でき、解決策を見出せるようになる)
④プレゼンがうまくなる(ノートがそのまま、伝える力の強いプレゼン資料になる)
⑤モチベーションが上がる(書き心地がよく、ノートが美しく、やる気がアップする)
⑥勉強力が高まる(子どもの勉強、受験勉強、資格試験などの学習効果が高まる)
その結果、勉強なら効率アップし、成績がグンと伸びて、志望校へ合格!
仕事なら、効率が格段に向上するので残業が減り、プライベートも充実!
あらゆる面で、人生の質が高まるのです。
16 人生のステージを変えるために、ノートを進化させる
そもそも、私たちは何のためにノートを使うのでしょうか?
この本におけるノート活用のめざすところは「たった1つ」です。
それは、「人生のステージを変えるため」にノートを使うということです。
人は、人生の次のステージに向けて「ノートを進化させる」べきだと私は考えます。
18 頭がいい人のノートを分解したら、こんな「3法則」からできていた
「頭がよくなる方眼ノート3法則」
法則1:「方眼ノート」を使う
法則2:「見出し」をつける
方眼ノートでは、上の白スペースにいは、新聞のように「見出し」をつけます。なぜかというと、見出しのないノートのページは理解スピードがガクンと落ちるからです。
法則3:「3分割」して使う
方眼ノートを「3分割」して使います。左から右へ、ノートを「3分割」し、「ファクト(事実)→解釈→行動」の流れでノートを書きます。
実は、この3分割、「ファクト(事実)→解釈→行動」の流れでノートを書くというのは、東大合格者から外資系コンサルティング会社のコンサルタントが共通して実践している、頭がよくなる世界標準だということをご存知でしたか?
まとめ
「方眼ノートに、見出しをつけて、3分割して使う」
このシンプルな3法則に則して、毎日ノートを書くだけで、頭の回転が速くなり、勉強や仕事の効率が劇的に変わります。
完璧に使いこなそうと思わなくてOKです。自分のペースでできるところから、1つひとつ身につけていってください。気がつくと、何かがたしかに大きく変わっている!方眼ノートがあなたの人生を進化させる瞬間が訪れます。
第1章 人生を変えたければ「ノート」を変えよう!
まず、ノートを変えることにチャレンジしてみませんか?
ノートの生命線は「再現性」。
大事なことは「どんなセミナーを受けるか」よりも「受けたセミナーの知識やスキルをいかに素早く再現し、実行できるかどうか」です。
ノートが変われば、あなたの能力は変わります。
頭がよくなるノート「最初の一歩」
頭がいい人は、頭の中がいつも「整理」されています。つまり、「整理された」ノートを書きます。
52 方眼ノートで「フレーム」を変える=頭がよくなる
ポイントはフレーム。
大事なことは「フレーム」があるかどうか。
フレーム=「思考整理の本棚」。
頭のよさは「フレーム」で決まります。
正しい「フレーム」で頭の中を整理すれば頭がよくなり、誤ったフレームを使い続けると頭の中は混乱します。
「仕事」も「勉強」もフレーム次第で結果が変わります。
(⇧⇩フレーム…これを、なんか道徳観とか教育…で当てはめてもしっくりくる…本当にそれ次第で変わるよなぁ…)
フレームをしっかりもっていれば、勉強も仕事も大いにはかどり、できる人になれるのです。
◆◆◆人は「フレーム」に左右される生きもの
人の思考と行動は「フレーム」によって大きく左右されます。
フレームがしっかりしていたら、人は正しい行動をとれるのです。
一定の「フレーム」があれば、人は必ずある行動をとれるというものがあります。
例えば、道路の「センターライン」。
他にもバスケットボールのリング。
自動車の駐車場の線。
◆◆◆フレームがしっかりしていたら、人は正しい思考・行動ができるようになるということです。
56 「フレーム」が仕事と学びのクオリティを決める!
道路のセンターラインのおかげで自動車の運転がスムーズにいくように、勉強、研究、仕事も「フレーム」があればうまくいきます。フレームを意識するからこそ、知識や情報を目的に沿って整理したり、組み立てたりすることができ、その結果、成果が得られるわけです。
頭がよくなるかどうか。
それを分けるのは「フレーム」です。
仕事の場では、このフレームを「フォーマット」と呼ぶこともあります。
これは勉強やビジネスの世界に限らず、スポーツの世界でも、イチローをはじめとする一流選手が、結果の出る「フォーム」を徹底するのと同じことです。
外資系コンサルティング会社には、優れたフレームがあります。
◆◆◆「フレームが仕事と学びのクオリティを決める!」
彼らと話していてそのことに気づきました。
使う「フレーム」次第で結果が変わります。
そして、誰もがマネすることができる、できる人が使うフレームが「方眼ノート」なのです。
第2章 マッキンゼーのコンサルタントが必ず使う「ノート」のヒミツ
厳密に言うと、学生のノートと社会人のノートは本質的に異なることを認識しておきましょう。
学生のノートでは、知識や情報を「蓄える」機能が高く求められます(学生も最終目標は、試験で結果を出すこと、という意味では、ビジネスと大差ない気もするが)。
一方、社会人のノートは、一定の時期までにある成果を導きだすノートでなければなりません。そのためには、必要な情報と不必要な情報をすばやく見きわめ、取捨選択をする。社会人のノートでは、「捨てる」機能が重要視されているわけです。
その「フレーム」をいち早く意識し、最も巧みに使いこなしているのが、マッキンゼーやBCGをはじめとするコンサルティング会社です。
外資系コンサルティング会社では、「方眼ノート」は備品
マッキンゼーではオリジナルの方眼ノート(略称・マッキンノート)、BCGではライフ社製の方眼ノートを備品としており、コンサルタントたちはこれらの「方眼ノート」を使って仕事をしています。
外資系コンサルタントの知的生産は、方眼ノートの上で繰り広げられているのです。
大前研一さんが使う「巨大方眼ノート」
大前研一さんは、巨大方眼ノートを使っていることで有名です。
その活用ポイントは、「巨大方眼紙を使う」「1ページ2テーマで書く」「左下から右上に向かって書く」「その場で結論を導き出す」というものです。
◆◆◆世界のトップエリートが実践する「黄金の3分割」
世界のトップエリートのノートには共通する「フレーム」があります。
それが、「黄金の3分割」です。
彼らのロジカル思考は、この「黄金の3分割」で考えることを徹底しているから養われたと言っても過言ではないでしょう。
東大合格生から全米有名大学の学生のノートも、外資系コンサルタントのノートも、
「事実=板書」
「解釈=気づき」
「行動=要約」
と、まったく同じ「フレーム」であることをご存知でしたか?少し驚きですよね。頭がよくなる「フレーム」は世界共通だということですね。
『黄金の3分割』はあなたにもできる!
勉強から仕事まで幅広い知的生産を求められる世界のトップたちが実践している黄金律、それが『黄金の3分割』であることを理解していただけましたか?
「型に始まり、型に終わる」武道の道と同じ。
「黄金の3分割」でノートを撮り続け、磨きをかけてください。
外資系コンサルタントは、方眼ノートを「ヨコ」向きで使う
ノートを縦ではなく横で使うのはなぜか?それは、人間の思考は「眼の構造」に左右されるからです。人間の眼は左右、横に2つ並んでいます。そのため、視界は紙の向きが縦より横のほうが広くなります。
テレビもパソコンも画面は全部「ヨコ」ですよね。映画のスクリーンも「ヨコ」。
人間の思考は「眼の構造」に左右されます。視野に入るのが「タテ」のフレームなのか、「ヨコ」のフレームなのかで、情報把握や理解スピードが格段に変わります。
ノートの場合も同じ。視野を広く使え、ノートの全体像を瞬時にとらえるには?
そのカギが、ノートの向きだったのです。
誰にでもきる「頭がよくなる」秘訣です。
あまりにもカンタンなことで、拍子抜けするほどですね。
テレビ、パソコンのように、「ヨコ」向きの見やすいノートを使うことは、あなたの勉強に、仕事に、これからの知的生産を左右する一生モノの習慣です。
さっそく、あなたもノートの向きをタテから「ヨコ」に変え、視野が一気に広がる感覚を実感してくださいね!
74 A4ノートが基本
「ノートのサイズは、思考のサイズ」です。
もし、あなたが思考力を高めたいなら、いますぐノートのサイズアップをしてください。
ビジネススタンダードサイズはA4サイズ
使う色は「3色以内」
黒、赤、青 あるいは 赤、青、緑 など…
新聞のように見出しをつける
1テーマ1ページに限定する
書き心地のいいペンでやる気アップ!
(⇩結局それかよ…ってな感想だけど、やっぱり大事なんだ!!)
94 究極のノートスキル=「1万枚の法則」
できる外資系コンサルタントは「1万枚の法則」から生まれる。
あるとき、そんな法則のようなものがあることを知りました。
コンサルタントが一人前になるには、一般的に3年かかると言われます。
その間、1日10枚近く、方眼ノート上に、問題提起→改善・解決策を書いては捨てる、を繰り返す。すると1年間で3000枚。3年間でざっと1万枚。これだけ方眼ノートを書いては捨て、捨てては書く、を繰り返してやっと一人前になれるのです。
もちろん、その1万枚は、フレームを意識したノートのとり方で書いた1万枚です。
フレームを意識すると同時に、ポイントを見きわめ、見出し、3分割を取り入れた正しいノートのとり方のルールを徹底して1万枚、ひたすら書く。
「1万枚って、大変だなぁ……」。そんなふうに思うかもしれません。
でも、そんなことはありません。難しく考えずに、まずはできるところからやってみればいいのです。
いま、毎日あなたが書いているノートの書き方を変える。そのうえで、毎日ノートを「たくさん書いて、たくさん捨てる」。ひたすら書き続ける。それでいいのです。
そんな毎日を繰り返しているうちに、あなたのノートはしだいに「結果の出るノート」に進化していくはずです。1万枚は、日々の勉強あるいは仕事のうちに達成できるはずです。
ノートを変えれば思考が変わります。
思考が変わると、結果が必ずついてきます。その結果が、あなたの自信を築いていきます。たしかな、強い自信。その自信は、あなたの未来の追い風になります。
ノートを変えれば、未来が大きく変わります。
まとめ 頭がよくなる方眼ノートの基本とつくり方
〔法則1〕余白・行頭をそろえる。図や絵、グラフを使って「見た目」を整える。
〔法則2〕ノートの上3~5cmの余白スペースに「見出し」をつける。
〔法則3〕事実・解釈・結論の「黄金の3分割」でノートをとる。
この3要素は、「頭がよくなるノートの3法則」というべきものです。方眼ノートならば、この「3つの法則」をカンタンに乱すことができるというわけです。
100~101 コピーする☆☆☆
106 意外と知らない、ノートの3大機能
ここで一度、原点に返って、ノートがもつ本来的な機能について考えてみましょう。
ノートには「覚える」「考える」「伝える」という3つの機能があることをご存知でしたか?
ノートはつねに、この3つの機能を発揮しています。あなたの人生のステージ、今の必要性によって、ノートスキルを意識的に使い分けていきましょう。
①「覚えるノート」
学んだことを記憶、理解し、それを頭に定着させるために書くノート。「勉強ノート」とも言えます。
②「考えるノート」
仕事をはじめ、ものごとの本質を見きわめ、そのポイントを理解し、結論を導き出すために書くノート。本書では、これを「仕事ノート」と呼ぶことにします。
③「伝えるノート」
本書では、これを「プレゼンノート」、あるいは「勝負ノート」と呼ぶことにします。
114 一生モノの「記憶回路」をつくる眼に使い方
✖「黒板を見る⇨ノートに書き写す」というやり方から、
◎「黒板を見る⇨頭の中のスクリーンに焼き付ける⇨黒板を見ずに頭の中のスクリーンに焼き付けた内容をノートに再現する」というやり方に変える。
黒板を見ながら丸写しするのではなく、「黒板⇨書き写す」の間に「頭の中のスクリーンに焼き付ける1秒間」をもつ。
この1秒間のことを私は「空白の1秒間」と呼んでいます。
この時間をもつだけで、あなたのノートは、頭がよくなるノートのとり方に進化するのです。
この眼の使い方は、あなたを確実に進化させます。ハードルを感じているのは、あなたの脳が新しい高速の記憶回路を開拓している証拠。
期待と自信をもってさっそっく、今日から「空白の1秒」で「忘れない記憶ができる」自分へと進化していく、その最初の一歩を踏み出してみませんか。
「センタースペース」を制する者が、勉強をも制する
121 「気づく子は伸びる」って、本当?
「気づく」ことはたしかに大切です。でも、「気づく」だけでは成績は伸びません。
◆◆◆大事なのは気づいたあと、何をするか。
これが、成長や成果につながるかどうかを分けるのです。
「気づきをストーリー化できるかどうか」がカギとなります。
これは勉強にかぎったことではありません。仕事でも「気づき」だけで終わる人、「気づき」をストーリー化し、行動・結果につなげられる人。その違いは、大きな差を生みます。そしてその差はしだいに広がっていきます。
「気づき」をストーリーにできるかどうか。これは勉強においても、仕事においても、人生においても、「できる人」になる必須条件です。
「ノート指導」をしていて、「これは他とは違う!」と目を見張るようなノートに出会うことがあります。
ひと言で言うと「臨場感あふれるノート」。見た瞬間、大事なポイントが目に飛び込んできて、まるで映画のようにストーリーが展開していき、ノートを書いたときの熱気やモチベーションが伝わってくるノートです。
◆◆◆頭がいい人のノートには「ストーリー」があります。
◆◆◆ノートを見返すだけで、臨場感豊かな、ストーリーを再現できるノートです。
こんな理想的な「ノート」を、これからはあなたが書く番です。
「気づき」をストーリー化する決め手は「ロジカル接続詞」
ロジカル接続詞 整理すると、 要するに、 つまり、 目的は要約する
なぜなら、具体的には それで 展開する
じつは、 ポイントは 強調する
もし、 あの人だったら… 視点を変える
では、どうやって自分の身体にフィットするロジカル接続詞を見つけるか。言葉を“試着”するには「心の中で声に出してみて、身体で感じる」のです。
まず、候補の言葉を心の中でつぶやいてみましょう。そうすると、自分の言葉かどうかすぐにわかります。自分になじまない言葉には微妙な違和感があるものです。
お気に入りのスーツやシャツに袖を通すように、自分にフィットするロジカル接続詞を使いましょう。
128 本当に勉強ができる人は「応用ができる人」。
その前提は「疑問力」と「要約力」です。
言うまでもなく、「疑問力」と「要約力」があり、「応用ができる人」は、仕事人としてもかならず実力を発揮します。
130 ハーバードの教育プロジェクトが注目する「理解する力」
ここでいう「理解する力」とは「わかる⇨できる⇨伝わる」こと。
つまり、「理解する力」とはインプットした知識や情報を実際に「行動(アクション)にできる」、そして誰よりもわかりやすく他人に伝えることができる能力です。
私が2万人のノート見てきて気がついたのは、勉強ができる人、頭がいい人は、「理解できてるところ」と「理解できていないところ」をキッチリ色分けしていること。
そして、理解できていない点、疑問点はすぐに解消しようとアクションを起こすことです。
◆◆◆あなたのノートも「出口」は行動(アクション)にする。
◆◆◆勉強ができ、将来、仕事ができる人になっていく人はノートに「出口」があり、この「出口」から、あなたはより輝かしい未来へと飛び立っていくのです。
ノートは「要するに~3ポイント」でまとめる
ノートは「要するに」「ポイントは3つ」を意識してまとめる習慣を身につけると、成績が上がるだけでなく、やがて社会人になたっときも、「要するに」「ポイントは3つ」と簡潔に仕事のポイントを突くことができ、周囲と差をつけることができます。
第4章 仕事ノートは「捨てる!」ノート
150 100のうち99を捨てる戦略コンサルタント
151 彼らは、あれもこれも重要に見えることが100あるような場合にも、最重要な「1」をただちに見きわめ、その「1」にフォーカスすることができるのです。
そして、残りの「99」はバッサリ捨ててしまいます。なぜ、「99」を捨ててもみごとな戦略策定ができるのでしょうか。
ボウリングを想像してみてください。ボウリングで高得点をねらうときにはセンターピンに照準を合わせてボールを投げますよね。戦略を策定するのも同じです。センターピンを見きわめ、センターピンを攻略する戦略を構築する。
結果的には、それで全体を攻略することができるのです。
キーワードは「論点からはじめる」
151 ビジネスシーンでは「論点」が明確ではないケースがほとんど。つまり、仕事ノートでは自分でセンターピン=「論点」を見つけ出す能力が問われるのです。
153 コラム 「青は創造性」「赤は正確性」説
私は、何人もの「方眼ノート×青いペン」を使用する外資系コンサルタントを目にしてきました。
人間の思考や行動は目にする「色」の影響を受けます。部屋の「色」や服装の「色」を変えると、気分も変わりますよね。
コロンビア大学のルイ・ジュリエット教授らの論文によると、「青は創造性を生み、赤は正確性をつくる」ということです。「方眼×青いペン」、さっそく試してみてはいかがでしょうか。
知的生産には気分やモチベーションが大きく影響します。「方眼×青いペン」で、青い色のもつクリエイティブな効果を体験してみる価値はありそうですね。
154 方眼ノートで「質問力=聞く力」を高める
(これは自分にいろいろ質問するのも有効だ!!それで気づくことがある!!)
156 実際は、聞くことはむずかしいスキルなのです。
157 方眼ノートで「質問体質」に変わる
168 「方眼ノート」というジムで「ロジカル脳」を鍛える
ビジネス的な思考力とは、ロジカルな思考ができ、ロジカルなアクションができることです。
169 ロジカルシンキング研修より「ロジカルにノートを書く」毎日を
◆◆◆仕事で使えるロジカル脳を身につけるカギは、繰り返し、繰り返し、ひたすら続けること。なんであれ、ある能力を身につけたいなら、この方法が王道です。
仕事で使える英語力を身につけたいなら、仕事の現場で毎日繰り返し、英語を使い続けるほかありません。ロジカル思考も、毎日、繰り返し、仕事の現場でロジカルシンキングを続けること。結局は、それがロジカル脳を鍛える、最も速く、確実な方法なのです。
170◆◆◆「ロジカルシンキングが苦手……」な理由は単純です。毎日のノートがロジカルに書かれていないからです。毎日のノートを「ロジカル」に書いていないので、ロジカル脳が鍛えられないのです。
必要な「1」=センターピンを見出す。つまり、「論点を設定する」ことが大事であることをお伝えしました。
◆◆◆◆◆この論点を起点に、「事実→解釈→行動。そして結論」の流れでノートを書くようにするのです。
このノートのとり方を繰り返し、継続的に続けていると、ノートスキルはみるみる磨き上げられ、どんどん進化していきます。それとほぼ同時進行的に、あなたのロジカル脳も鍛え上げられます。
172 ノーベル生理学・医学賞受賞者のジェームズ・ワトソンは、「私が母校であるシカゴ大策の教育から得た最も大事なことは、事実に基づいてものを考える能力です」
「事実に基づいて考える」ことは、教育の基本であると同時にビジネスの鉄則でもあるのです。できる人は、事実に基づいて考えることを、徹底できているわけです。
174 外資系コンサルタントの「ファクト!ファクト!ファクト!」
この「事実に基づいて考える」ことをあなたが早くから習慣化し、自分のものにしてしまえば、あなたは、ライバルに大きな差をつけることもできます。
しかも、その習慣はあなたの生涯にわたって大きなプラスの効果をもたらし続けます。
「事実に基づいて考える」ことは、それほど強力な武器になるのです。
方眼ノートは3分割で使うことはもう頭に入っていますね。仕事ノートでは、3分割の左側スペースは「情報」、つまり「事実・ファクト」を書き込むスペースです。方眼ノートを広げたとたんに、このスペースが目に飛び込んでくる。
この「左側のスペースには、事実を書く」というのは、勉強ノートのところで見た「左側のスペースには、板書を書く」のと同じです。先生が黒板に板書しているのはほぼ「事実」。歴史上の事実や数式、国語の文章や理科の食物連鎖図などです。
ですから、学生時代から勉強ノートで「板書=事実」を記録し、そこから「気づき=解釈」をストーリー化するノートのとり方をしていれば、社会人になった時点で、すでにあなたは周りのライバルから1つも2つも頭を抜け出した地点から社会人人生をスタートさせることになるのです。
そして、社会人になり方眼ノートという“ジム”に毎日通う。つまり、日々、方眼ノートで仕事をする習慣は、確実に「事実に基づいて考える」思考法を鍛え上げていくための最も手近で、誰にでもすぎにできる方法です。
「黄金の3分割」活用例① ムダな会議も減る
ホワイトボードに書く場合もボードを3分割して、いちばん上には「会議のテーマ」を書き、左側に「事実スペース」、右側に「意味合い・意見スペース」を設定してしまうのです。
このとき、「事実」は青、「意見」は黒などと色分けをすると、「事実」と「意味合い・意見」がひと目で理解できるようになります。ノートをとる場合も同じです。
自分の考えがまとまらない、導き出した意見の説得力が乏しいのは、「事実」と「意見」をきちんと色分けして整理すればその混乱がなくなります。
そして、あなたはロジカルで実行しやすい意見・結論を導き出すことができりょうになり、「できる人」へと大きくステップアップできます。
いちばんたしかな事実は、「自分の眼で見る」こと。
178 ◆◆◆ネットが発達した現在だからこそ、あなたが「自分の眼で見た」事実、あなたが「自分で感じとった」事実の価値がいっそう重要視されています。
「事実」からユニークな仮説を立てる。
185 ◆◆◆できる人の書く方眼ノートも、出口は必ず「アクション」です。
できる人は事実の分析、思考、プレゼン資料をつくる、そのすべての段階で、「クライアントに、結果につながる具体的なアクションを提言する」ことをベースに考えていきます。この考え方を、コンサルティングの世界では「アクションベース」で考えると言います。
例 思考ステップ「空・雨・傘」。言いたいことは、「傘を持っていけ」のひと言です。空模様を観察するのも、雨が降りそうだと解釈するのも、すべては、その状況でベストなアクションをとるための思考ステップなのです。
186 すぐれたアクションベースは、「絵が浮かぶか」「リアルに動けるか」
アクションベースの伝え方のコツは、具体的な行動が「見える!言葉」を使うこと。ふだん、仕事の場でなにげなく使っている言葉には、あんがい何をすればいいのか絵が浮かばない「見えない言葉」が多いもの。以下の要領で、できるだけ「見える!言葉」に置き換えて使う習慣をつけましょう。
186 「見える!言葉」化 具体例
見えない言葉 何をするかが「見える!言葉」
検討する → この3週間で実施するかどうか判断する基準を持つ
意識する → ハガキサイズの10項目チェックリストを持ち歩き、9時・13時・1 8時の3回チェックする
188 ◆「Less is More」=より少ないことは、より豊かなこと。
究極の「Less is More」はたった1つのメッセージ。「メッセージは1~2行に結晶化する」ことが理想なのです。
そのためには、言葉を磨きに磨き上げる必要があります。
いきなりそのレベルに到達することはムリでも、いつも頭の片隅に「Less is More」を意識しているだけで、そのつど的確な言葉を選ぶようになり、しだいに磨き抜かれた目セージを書くことができるようになっていきます。
194 すべての資料は「黄金の3分割」でまとめる
195 資料作成は、「ワンパターン」でいこう!
いつ、どんな仕事でも「黄金の3分割」パターンを使って資料をまとめるようにしているうちに、「黄金の3分割」パターンを使いこなすスキルに磨きがかかり、あなたの資料作成の効率・効果は驚くほどアップしていきます。
196 ◆◆◆「ワンパターンに徹する」ことです。あらゆる資料(ドキュメント)に共通する「1つのパターン」とは「黄金の3分割」です。
「事実・理由・結論」への流れでストーリーを展開する。この「黄金の分割」で、1本のメールから報告書・企画書、さらには100ページを超えるようなプレゼン資料まで、「書いて、伝える」ための資料はすべてまとめることができます。
日ごろから方眼ノートを使って、「黄金の3分割」を使いこなすように鍛えておけば、確実にスピーディーにまとめられるスキルがしっかりに身につくはずです。
「黄金の3分割」の徹底によりまとめられたノートは、まさしく、人生最高の資産になるのです。
あなたの書くプレゼンノートは、あなたの「いまの成果」と「未来の成功」を築いていく土台として、あなたを支えてくれることになります。
197 最初から完璧にできる人はいません。まずは、あなたの眼で見た「事実」を見つける。その「事実」というダイヤの原石を方眼ノートで磨き上げ、あなた自身の結論を出してみる。その小さな一歩からはじめてみませんか。
199 ◆ あなたの未来を描く能力
あなたの手から未来が生まれる「勝負ノート」
204 人はギャップに反応します。
204 ビフォー・アフター効果
この「ビフォー・アフター効果」のフレームを使わなくては、なんの商売も成り立たないと言っていいくらい、多く使われている手法です。
207 人は「段差」に反応する
206 ウォーターフォール(滝)効果
段差が人の心をとらえるのは、「デジャブ感(既視感=「どこかで見たことがある感覚」)」があるからです。幼い頃から階段をのぼりおりしているので、階段には眼・身体が敏感に反応するようになっているのです。
212 いま、手元にあるノートが「未来の自分」を決める
ノートを「方眼ノート」に変える。それだけで、何かがドラマチックに変わっていきます。
方眼ノートを使うことにより、あなたの書くノートは視覚的・論理的・物語的なノートへと進化します。そして、あなたのノートに小さな革命が起こったように、あなたの知的アウトプットは、大変化を遂げることでしょう。
あなたがめざす、「人生の次のステージ」はどこですか?
次のステージを切り拓くとき、方眼ノートを手に、最初の一歩を踏み出す。
◆ノートを進化させると、あなたの未来が変わります。いえ、あなただけでなく、あなたの周りの人たちの未来も変わります。
方眼ノートが波紋のように広がっていき、気がつくと、いろんなことが信じられないほどうまくいくようになっていきます。
213 あなたがめざす、「人生の次のステージ」はどこですか?
次のステージを切り拓くとき、方眼ノートを手に、最初の一歩を踏み出す。ノートを進化させると、あなたの未来が変わります。
そして、あなたの一冊の方眼ノートが波紋のように広がっていき、気がつくと、いろんなことが信じられないほどうまくいくようになっ
215 ノートを進化させる。