「アパートの鍵貸します」のスタッフとキャストが再び揃って制作された、ヒット・ミュージカルを基にしたビリーワイルダーのラブ・コメディ。新人の真面目な警官ネクター（ジャック・レモン）がパリの娼婦街に配属され、生真面目さも手伝って早々にガサ入れを行ってしまう。
しかし運悪く彼の上司も客の一人だったため、いきなりクビに！ 途方にくれているところに娼婦の一人“かわいいイルマ”と出会い、緑のタイツに緑のりぼんの彼女のやさしさに心奪われイルマ（シャリーマクレーン）のヒモになる。しかし彼女の仕事がイヤでたまらない彼はそこで一つの計画を考え出すのだった。
恋に落ちたネスターはイルマに娼婦の仕事を続けさせたくないあまり
架空の富豪の客X卿をでっち上げ，自ら扮装して，イルマに
大金を払うことで彼女が娼婦として客を取らなくてすむように計画する。
だがイルマ以外に収入源の無い彼はビストロのオーナー
ムスターシュに借りた500フランが返せず，イルマに隠れて市場で働く。
イルマが眠っている間に寝室を抜け出していることがバレて、浮気と誤解され
彼女を怒らせてしまう。
、
ビリーワイルダーのラブコメです
まずシャーリー・マクレーンの魅力を抜きにしてこの映画は語れません。
なぜこれでオスカーを取れなかったのか本当に不思議なほどの名演。
決して美女とは言えないけどコケティッシュで華があります。すっとぼけた
可愛らしさがあります
そしてジャック・レモン。
こんな見ているだけでやるせない気持ちになる俳優っていない！ なんとも素晴らしい。
とぼけた顔をして独特の歩き方を見ただけで、笑っちゃいます
でも、この哀愁に満ちた二人の共演って意外なことにこれと「アパートの鍵貸します」の2本だけなんですよね。なんかもっともっと共演しているイメージがあるくらい存在感のあるカップルですよね。でも役者二人の持ち味を充分に生かしてますよね
それにしてもこの映画におけるシャーリー・マクレーンはいいんです
全身緑に包んだコスチュームで現れ（余談ですが、この映画の基調カラーは緑。タイトルも、そしてフェイドアウトも緑にフェイドアウトする徹底さ。無表情と喜怒哀楽の間を上手に行き来し、なによりそのハスッパな空気感がいい
セリフもいいし、音楽もいい（もともと舞台ミュージカルだったそうです）。美術セットもいい（あのパリの街角は全部セットなんですって圧巻です
）。みたあと心が軽くなります font>