米南部テキサス州の教会で5日、白人の男(26)が銃を乱射し、日曜礼拝に来ていた子供ら26人が死亡、20人が負傷した。

 容疑者の男は逃走中に死亡したが、軍仕様のライフル銃を凶器として使ったことが判明。男は昨年、同州サンアントニオのアウトドア用品店でこの銃を購入しており、連邦捜査局(FBI)は計画的な犯行とみて動機の解明を急いでいる。

 来日中のトランプ大統領は記者会見で事件について「銃の問題ではない。精神疾患の問題だ」と述べた。

 警察の発表などによると、事件は5日昼前(日本時間6日未明)、サザーランドスプリングズにあるバプテスト教会で発生。現場近くに止めた車から降りてきた全身黒ずくめの男が銃を乱射しながら教会に侵入し、礼拝の参加者を次々と撃った。男は防弾チョッキを羽織り、多数の弾薬を持っていたという。

 男は教会を出たところを近隣住民に銃で撃たれ、車で逃走した。その際、現場に落とした銃は軍仕様の半自動式のライフル銃だったことが分かった。男はその後、現場から約20キロ離れた場所で衝突事故を起こし、車内で死亡しているのが確認された。自殺か射殺かは不明。車の中からは他にも複数の銃器が見つかったという。

 米メディアによると、男はデビン・ケリー容疑者(26)で、教会から北に約50キロ離れたテキサス州ニューブラウンフェルズに居住。かつてニューメキシコ州の空軍基地で勤務していたが、妻子に暴行を振るったとして2012年、軍法会議にかけられ、14年に品行不良を理由に除隊させられた。銃器マニアだったとの報道もある。

 一方、撃たれたのは5~72歳の男女。ABCテレビなどによると、教会の牧師の娘(14)や妊婦も犠牲になった。