<アジサイの季節がやってきました>
思考停止をしない・・・、これはある研究会で、法律のお仕事に携わっている方が、そのようにおっしゃったので、印象に残っていました。
その方は、法律そのものが、よいか悪いか考えないことが多い、考えては事が進まないのでそういった発想はしにくい、ということだったと思います。だから思考停止状態になる、とおっしゃっていました。
哲学的思考と法学の思考の違いでしょうか。
その方と異なる経験ですが、私はこの言葉を聞いて、自分が以前ベトナムにいたときの、ある出来事を思い出しました。
そのとき私は思考停止状態だったのかもしれない。
ベトナム人と日本人が集まって、懇親会をしていたときのことです。
飲み物に氷を入れる段階で、氷のかたまりしかありませんでした。
そこで、氷を割るものが必要となります。
一瞬の間があり、すばやく反応したのはベトナム人の女性でした。おもむろに、机の上にあった大きなスプーンをとりあげて、叩き割ったのです。
たわいもないことですが、私は、自分がなぜ反応できなかったか、考えました。
答えは簡単で、スプーンで叩き割る、という発想がなかったからでした。