何のために生きる① | 失語症になっちゃったダンナと私の日々 

失語症になっちゃったダンナと私の日々 

2022年12月末、定年退職後、大学院で勉強していたダンナが脳梗塞で倒れ、失語症になりました。
今はリハビリに通い、緩やかな生活を送っています。そんなダンナと私との日々の暮らしを綴っていけたらと思っています。

 

 

 誤嚥性肺炎を繰り返している父。

 

 

 経鼻栄養と点滴からの栄養と過剰な水分で、

 

 常に痰に溺れ夜間も3~4回、ナースコールを押して、

 

 吸引して貰っている。

 

 下痢も続いている。

 

 携帯が重たくて、ラインの短文を返信してきていたのが、

 

 文字を打つ力もなくなり、同じ文字の連打が続く。

 

 やっと電話が繋がっても、携帯が重いからとすぐに切る状態。

 

 幸い?って言っていいか分からないが、

 

 せん妄や認知症の症状はまったくない。

 

 余計、しんどいよね。

 

 

 

 もう入院して一ヶ月半。

 

 十分頑張ったと思う。

 

 主治医とPTやSTとの会議で、もうリハビリは厳しいという判断になった。

 

 

 

 先日、主治医から病状説明があると言われて行った。

 

 最初に「ここはリハビリ病棟でリハビリするところです」と主治医は言った。

 

 

 ん?

 

 言われなくても父は嚥下する力がなく経口摂取が難しい状態。

 

 なぜ遠回しな言い方をする?

 

 何を言いたいのか。

 

 

 リハビリできない状態なら前の病棟に、

 

 戻してくれたら良いのにと思ったが。

 

 

 結局、胃瘻を造る話が出た。

 

 

 もう見込みがないので療養型の病院へ、

 

 行ってくださいと言われるかと思っていたが、

 

 胃瘻も言われるだろうなと予想は付いていた。

 

 

 経鼻栄養は喉に管が通っているので、

 

 飲み込む時に多少影響があるし、

 

 定期的に入れ替えしないといけない。

 

 管理も胃瘻よりリスクが高い。

 

 主治医は、胃瘻にして食べれるようになった方がいますというが、

 

 父は廃用が進み、肺の一部が潰れている状態で酸素も流している。

 

 車いすに座らせて貰っても、頭を支えないといけない状況。

 

 主治医は栄養も沢山入れられますからと言ったが、

 

 その分、さらに痰が多くなり下痢もひどくなるのではないか。

 

 

 父はもう十分頑張った。

 

 

 週1回10分の面会で独りで頑張った。

 

 

 父が頑張る理由は、一つ。

 

 

 足の悪い妻、書類関係の分からない妻の元に帰る事。

 

 

 この一心だ。

 

 

 ダンナの時もそうだったが、

 

 医療に関わっているのは自分一人だけ。

 

 どんだけ砕いて説明しても、

 

 家族の返答はいつも楽観的で、

 

 父のしんどさを思い測ることもない。

 

 

「車いすで行きたいところに連れて行ってあげようよ」

 

 そんな状態ではないって言ってるのに・・・。

 

 

「家に帰らせてあげたい」

 

 誰が世話をする・・・。

 

 兄と弟は遠方に住んでいる。

 

 

 経管栄養、点滴、吸引、オムツ交換、誰が面倒を見るの?

 

 私はすべての行為はできる。長期介護休暇を取って、

 

 父の傍にいてあげる覚悟は出来ているが、

 

 ダンナは反対、母も「やめて、やめて」と言う。

 

 

 

 

 家に帰るのを目標にと言っているが、それさえ叶えられないのか。

 

 

 

 

 

 病院としてはずっと経鼻栄養というわけにはいかないのだろう。

 

 

 自分としては見込みがないなら、

 

 せめて面会の多い療養型病院に転院して、

 

 面会中、傍にいてあげたいと思う。