
料理専門誌を見ていて、つくづく感じました。 「料理は身体と心であじわうもの」。 どちらかを置いてきぼりにしちゃった料理作っていませんか?
その昔夫がトロワグロで修業していたころ、人間性を深めることで料理に奥行きがでるのだ、と気づきました。 「そんなことはない、味は味だ」という方もおられるかもしれません。 しかし心遣いというのは必ず料理に出ます。 たとえば食べにくい料理や見た目が美しくない料理は味がよくても美味しく楽しめない。
逆に見た目がきれいでも、身体が欲するような味のバランスでないとやはり楽しめない。 一流の旨さや美しさを知った上での新しさと、薄っぺらな似非芸術感で仕上げた新しさとでは、月とすっぽんの違いがあります。 すっぽんも捨てがたい食材ですが・・・(笑)。
冒険はいいけれど、しっかり必要なものを背負い込んだ上でするべきと思います。 ちゃんとこれからも料理業界が正しい進路をとりますように。