
さて、今週のエントランスの花は・・・、不思議です。 桜と菊と観葉植物。 3者が歩み寄ったり寄り添ったりせず、それぞれが本質を留めたままに活けられています。
そこで想い起こしたこと。 先月、金亜軍(中国民族楽器奏者)と演奏したとき、「ジロンド河」でピアノは原曲どおりにDメジャー7で、Cシャープを弾いておるところ、揚琴は、Cを連発するのです。 これは理論上はアヴォイド・ノートとなるわけですが、
それが非常に迫真で、かつ情緒溢れるサウンドになりました。 本能で2人とも奏でていたのですね。
シャンパーニュ組曲のソロピアノ版でも、Eマイナー7の上でGシャープを連発するところがありますが、こうやってインプリントされたものでない、もっとプリミティヴな感性で音をつむいでいくと、
音だけではなく、温度や色や香りや痛さ柔らかさなど、様々な五感の世界が聴こえてくる気がします。